受講者にスキルだけ伝えても実践も応用もできない

小橋広市

小橋広市

テーマ:怒りのエモーションコンディショニング

今回は久し振りに怒りをテーマにお伝えします。

怒りは、出来事そのものだったり、相手に原因があると思っている方が多いと思いますが、実は「怒り」は自分自身の中にある「期待値」と「他者からの否定」です。

自分が大切にしている期待値を「出来事」や「他者」が下回るとイライラしたり、怒りに繋がります。期待値そのものは、あなたの価値観や概念、バイアスから形成されています。

私はしばらくアンガーマネジメント協会に所属し、ファシリテーターとして「アンガーマネジメント」を伝えてきました。講座に来てくれた受講者の中で人生が変わった人、或いは何かのターニングポイントになった人は何人もいません。

それは受講者の10人に9人が学ぶ前となんら変わっていないということです。どんなスキルだって全てが満たされているわけではありません。

アンガーマネジメントはすぐれたスキルだと思いますが、欠けているものがあります。それは何かというと、受講者は「忘れる」「継続できない」ことへの対処法は学んでいません。

当然、受講者は一週間もすれば元の状態に戻り、講座を受けたことすら忘れているかもしれません。講座が終わると後は受講者まかせ。これではいくら素晴らしいスキルでも、お金をドブに捨てたようなものです。

「学んだことを忘れないで継続できる方法」

これはマインドセットの書き換えとメンタルを学ぶしかありません。

ニューロン

例えば、アンガーマネジメントファシリテーターは、アンガーマネジメントのスキルだけ学んでいるわけではありません。メンタルの鍛え方、習慣にして継続する方法、コミュニケーション術、バイアスの取り方、コーチング、記憶術・・・

このようなマインドセットが根底にあった上で、受講者の何十倍も深くアンガーマネジメントを理解しているから、自身もスキルを使いこなせるようになれるのです。

一方で受講者はマインドセットのベースがないので、いくらファシリテーターが解りやすく伝えたとしても、前段階のベースを伝えない限り、土台がない家のようなものです。

「怒りの原因は◯◯だから、◯◯のような意識付けをしてトレーニングすると継続できる。応用は〇〇のように実践する」ということを、少し時間をかけて伝えるだけで、確実に自分のものにできるので生き方が変わってゆきます。

よろしければ、お気軽にお問合せを。



【小さな実践】
期待値を下げるには、当たり前への感謝を増やし「ありがたい」という気持ち常に持つようにする。自分を否定された時、相手の立場で様々なシチュエーションを想像してみる。


 

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小橋広市
専門家

小橋広市(講師)

一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会

なりたい自分になる勉強会やセミナーの開催及び、居心地が良い環境の中で、生きやすくなるための講座や相互交流ができる「心ホッとコミュ」というコミュニティを開放しています。

小橋広市プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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