自己肯定感と自主性を高める方法③
小学生の頃、夏休みの宿題で、
唯一好きだったのが工作。
一応、工作のテーマはあったけど、
テーマからはほど遠い作品で
テーマを後付していました。
この頃から、
枠に囚われたくないあまり、
ずいぶん姑息なことを
していたものです。
友だちや先生に褒められると、
くすぐったくも冷めていて
あまり嬉しくなく、それより
作る動機や過程を聞かれた方が、
ご機嫌で説明していました。
こうして輝いていたことは
よく覚えています。
夏休みの絵の宿題を描き終えて、
お袋に「上手じゃなぁ」と言われるより、
祖父に「よく頑張ったな」と言われる方が
百倍嬉しかったものです。
何故だったか今なら分かります。
お袋は二交代勤務で
家に居る時間は少なく
完成した絵しか見ていませんが、
祖父は描いている様子を
ずっと見ていて描き終えるまでの
過程を褒めてくれたからです。
子供は自分に関心があるかないかを、
まるでセンサーでも付けているように
瞬時に察することができます。
この性格は
社会人になっても変わりません。
「すごいね」とか「良かったよ」と
言われるより、そこに至るまでの過程に
興味をもたれた方が嬉しいものです。
子供が、学ぶチカラや
何かに挑戦するチカラ、
根気などを育むには、
そのプロセスを褒めてあげることが
とても大切なような気がします。
子供に難しい課題を与えた時、
できる子とできない子がいるのは
何故でしょうか。
それはきっと、
「できなかった時の理由の捉え方」
の差だと思います。
「どうして覚えられないのか」、
「どうしてピアノが上手く弾けないのか」
このようなネガティブな捉え方をするのは、
幼少期の褒められ方に関係しています。
以前、
子供のマインドセット(思考のクセ)は
4~5歳までに構築されると言いました。
この頃のマインドセットは
大人になっても根っこは変わりません。
例えば、
子供が何かに取り組む時の
マインドセットをタイプ分けすると、
成功は才能や頭の良さと信じているタイプ。
一方で、成功は一生懸命頑張った
結果だと信じているタイプ。
この2つのタイプに分けたとしたら
前者のタイプの子は
失敗すると中々立ち直れませんが、
後者の子は、途中で失敗しても
何度も根気よく続けることが
大切だと信じているので、
時間はかかっても自分が
納得いく結果を導き出します。
挫折しない子供に
なってもらいたいなら、
マインドセットが構築されるまでに、
子供が取り組む課題は、
必ずプロセスを褒める習慣を
つくってみて下さい。
あなたも子供の頃、
プロセスを褒められたら
嬉しかったはずです。
私もそうですが、
大人になるといつの間にか
一番大切なことを忘れています。
【小さな実践】
あなたが子供の頃、嬉しかったことを思い出し、
今の思考と比べてその感情が変わっていたとしたら、
その理由を掘り起こしてみる