家のパワーバランス
友だちから
こんな相談がありました。
「リフォームしたけど、妻が文句ばかり言う」
奥さんから理由を聞いてみると
こういうことなんです。
とにかく、
キッチンの使い勝手が悪い。
今回のリフォームで一番、力を入れていたのが
キッチンだったのでショックが大きい。
食器洗いをしてると腰が痛くなるし
今まで二度手間をしたことがないのに
新しくなったキッチンでは二度手間ばかり
最初は不慣れなせいかと思っていたけど
1ヶ月以上経つのに慣れない。
最近ではキッチンにいると
イライラするようになった。
とのこと。
これは直接聴いた方が良いと思い
ご自宅のキッチンで、奥さんが抱いていた
イメージや望んでいたこと、
現在の不満などをを聴いていくと
シンクの高さが微妙に高い
冷蔵庫ドアの開き勝手が逆になる
通路巾が広すぎる
使わない器具と使う器具の収納バランスが悪い
などなど、
キリがないほど出てきます。
これは明らかに、
最初の打合せ段階で奥さんと家族の
生活習慣を引き出せてないことです。
打合せをしている時は
図面や3次元パースしか見てないので
一般の方はイメージできません。
奥さんにとって
キッチンは職場と同じですから
生活習慣に合わないと作業効率が
下がってストレスになります。
この状態で長く使っていると、
ストレスや悪習慣で身体や精神に
支障が出るでしょう。
建築専門家はハードの専門家ですが、
住む人の生活習慣や価値観、関係性などを
引き出す専門家ではありません。
建物が完成してからでは、いくら後悔しても
双方、了解の上で工事をしているので
取り返しがつきません。
このような打合せのズレが
何故、起こるのか考えてみると、
双方の思い込みでミスコミュニケーションが
起こっているからです。
私が現役を離れて感じたこと、
家が完成するスピードがはやい!
とにかくはやい!
これは工事に使うツールが
近代的になったというハード面ではなくて、
打合せや信頼関係が希薄なまま
工期を早めるソフトの問題です。
1960年代までの私の田舎では、
代々からお世話になっている大工さんに
家の増築や新築を全て任せるのが当たり前でした。
コミュニケーションツールが、
電話しかない時代でも、
大工さんとお客様の付き合いが長いので
お客様の家族構成や価値観も
ある程度分かるんですね。
台風などで建物が破損しても
大工さんがすぐに専門業者を手配してくれました。
これは地域に密着していたからできたことです。
確かにネット社会は便利になり、
遠くの人とでも繋がりができるようになった反面、
ご近所との関係性が希薄になりました。
隣に誰が住んでいるのか知らない
こんなことは都会だけかと思っていたのに
私の実家の近所でもありました。
寂しいですね。
昔のように
「代々からお世話になっている大工さん」
のような人がいればいいな、
そしてそれを仕組化できないかと
以前から考えていたこと、
まだ準備段階ですが、
「住環境習慣コンディショニング」
住環境、家族の生活習慣、家族の関係性や
価値観など、お客様家族と専門コーチが
世代が代わっても関わっていく。
さらに専門コーチ自身が
地域住民と深く関わり信頼関係を構築する
地域密着型コミュニティも同時に作っていく
役割を担う専門コーチを養成する理想のメソッド。
お知らせが遅れましたが、
4月30日(日)15:00~16:30
京都ウィングスで住環境習慣コンディショニング
の説明会を行ないます。
今回は1回目なので、
参加者の方の意見を聞きながら
少人数で行ないます。
参加人数 5名まで
詳しくは
↓
業界の常識をくつがえす家づくり
興味がある方は是非、お越し下さい。
【小さな行動】
新築・リフォームする際は、
お客様家族の良い習慣と悪習慣を詳細に
全てノートに書き出す