人工関節置換術とリハビリと靴

小黒健二

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テーマ:足と靴

両足の股関節を人工関節に置換する手術をお受けになった御婦人の「足のカウンセリング」を承りました。
右足を10年前、そして左足をつい1ヶ月程前に手術したそうです。
担当医から新たに人工関節に置換した左足の方が右足よりも20mm程長くなったと説明を受けているそうです。
立位の状態で調べてみると、右の方が15mmほど低いようです。
また、左足の足関節の歪みが強く、足が回内しています。
この御婦人は股関節の可動域が制限されているので、代わりに骨盤を交互に持ち上げて歩くため、とても癖のある歩き方をしています。
特に体全体が右に傾き易く、杖無しでは安定感に欠けた歩容になっていました。

一通りの「足のカウンセリング」を終え、テストシューズで歩行の体験をして頂きました。
「ああ、何か全然違う・・・。」と御婦人。
「最初は違和感が強いと思いますが、2分位履いているとだんだん慣れてきますよ。」と私。
だんだん歩き方が速くなってきました。体のブレも少なくなっています。
「足が軽く動いて前に進むのが楽になったでしょ?」とお尋ねすると、
「確かに軽く歩けます。」とのお答えが返ってきました。
右への体の傾斜が収まる落としどころは、右に10mm程の高さを加えるのが最適のようです。

こうして40分後、この御婦人のための健康靴の調整加工が終わりました。

「この靴を履いて、徐々に歩く時間を10分、20分と伸ばしていって下さい。また、病院で教えられた股関節の可動域を拡げるためのリハビリ運動を欠かさないようにしましょう。靴は歩行という最も手軽な基本的運動を手助けする道具でもありますから、無理せず歩ける距離を伸ばしていきましょう。」と私。
ニッコリと頷いて下さる御婦人の笑顔が印象的でした。

「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/

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小黒健二
専門家

小黒健二(シューフィッター)

有限会社ロビンフット

足のトラブルの原因は様々ですが、病気や事故が原因でなければ、多くの場合が生活習慣による足の筋力の低下によるものです。「足のカウンセリング」は、生活習慣の見直しと運動による自己管理もアドバイスします。

小黒健二プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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