O脚矯正スリッパ

小黒健二

小黒健二

テーマ:足と靴

変形性膝関節症と強いO脚に悩むというHSさん。80代前半の女性です。
来店されたお姿を見ても、強いO脚であるのが分かります。
早速、足のカウンセリングを始めました。
膝関節、足首の関節を調べると、強いO脚でありながら足首から下は体の内側に倒れ込んでいます。
膝関節と足首の関節がSの字状に複雑なカーブを描いています。
「単純なO脚ではありませんでしたね。足首から下は扁平足、外反母趾型の歪み方をしていますよ。」と私。
「そうなんですか・・・。確かに特に左足がこのところ違和感を感じるようになってきて、10年来履いてきたスリッパが合わなくなってきましたので。」とHSさん。
「へえー、どんなスリッパを履いているんですか?」と尋ねる私。
「今日は室内履きも作ってもらおうと思ってたんで、いつも履いてるスリッパを持ってきました。」とHSさん。
手提げ袋からスリッパを出して見せてくれました。

さて、このスリッパが大いに問題ありのものでした。
というのも、スリッパの底が外側になるほど厚く作られていて、足首から下を内側に傾ける構造になっているにもかかわらず、土踏まずを支える構造にはなっていないからです。
スリッパはカカトがオープンになっていますので、足の外側から内側に倒す力を掛けると足首の関節に影響を及ぼしてしまい、膝関節にはO脚を矯正する力が伝わりにくいのです。
O脚を矯正したいと思ったHSさんは、10年もの間、毎日お家でこのスリッパを履き続けてきたのです。
そのせいで、膝関節に影響するよりも、むしろ足首の関節に影響してしまい、脚全体が複雑なSの字状の歪み方になってしまったというわけです。

HSさんの場合は、土踏まずを構成する縦アーチをしっかりと支えながら、足の外側から圧力を掛けて正しく膝関節に影響するようにO脚を矯正する必要があったのです。
さて、そんなHSさんには、足首の関節をサポートしながらO脚を矯正するために、足首丈のアンクルブーツが効果的なのですが・・・。
そんな事を説明しながら足のカウンセリングを進めていると、「決めました。そのアンクルブーツで作って下さい。」とHSさん。
こうして30分後、ようやくHSさんのアンクルブーツが出来上がりました。

早速、履いて歩いてみるHSさん。
「わあ、O脚が少し弱くなったみたい。あと、足の親指に力が入りますね。これなら歩くのが怖くないわ。」とHSさん。
喜んでいただけて安心しました。

「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/

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小黒健二
専門家

小黒健二(シューフィッター)

有限会社ロビンフット

足のトラブルの原因は様々ですが、病気や事故が原因でなければ、多くの場合が生活習慣による足の筋力の低下によるものです。「足のカウンセリング」は、生活習慣の見直しと運動による自己管理もアドバイスします。

小黒健二プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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