コラム
靴のカカトの内側に擦り傷がつく
2011年8月27日 公開 / 2014年7月17日更新
2年ほど前に当相談室で室内の仕事用にとサンダルをお作りになった女性がご来店下さいました。
靴のカウンター(カカトを覆う部分)の内側の革の表面が擦り剥けています。
「こんなになってしまったのですが・・・。」と女性。
「ああ、これは靴を脱ぐ時にヒールを内側のカウンターに引っ掛けて脱いでいるんじゃないですか?」と私。
「???・・・」怪訝そうな顔の女性。
実は私の息子達もそうなのですが、玄関で靴を脱ぐ時に靴のヒール部を片方の靴のカウンターの内側に引っ掛けて、栓抜きのような動作で靴を素早く脱いでしまいます。
きっと多くの方が無意識のうちに当たり前のようにそうした靴の脱ぎ方をしていると思います。
ちょっと慌てて靴を脱ごうものなら、相当な力で靴を引っ掛けて脱いでいるはずです。
そうした行為が靴のカカトの内側に擦り傷を作る原因になっているのです。
正しい靴の脱ぎ方は、靴のカウンター部を手で掴んで、カカトから足を抜き出して行うものなのですが、そんな姿は日本ではほとんど見かけません。
欧米の映画を見ていると、ベッドに腰掛けたり、ソファーに座って片方ずつ手を使って靴を脱いでいる姿をよく見かけるのですが・・・。
さて、最初の女性の話題に戻りますが、上記のような説明をして、擦り傷に靴墨を塗ってお返ししました。
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/
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