足の痛みと履きたいデザインの狭間に揺れる女性の気持ち・・・
2002年に初めて当相談室で靴をお作りになった女性が、久しぶりに尋ねてこられました。
以前は、先天性股関節症で右の股関節を人工関節に置換する手術を受けておられ、歩きやすい靴をご希望されて、ご来店いただいたのでした。
両足ともに強い扁平足があり、右足が1cm以上短いという状態をサポートする靴を製作しました。
さて、本日のご用件は、つい最近、左の股関節を人工関節に置換する手術をお受けになり、退院して間もない状態でのご相談ということでした。
「手術前は、股関節が痛くて痛くて、買い物にも行けなくなってきたので、先生に直訴してスケジュールを無理やり組み込んでもらって手術をしたのよ。」とのこと。
手術したばかりの左の股関節は経過も順調のようで、可動域もほぼ正常でした。ところが、以前に手術をした右の股関節は、左の3分の1程度しか動かなくなっていました。
「痛みはすっかり無くなったのだけれど、歩き方がとっても変なの。また靴をお願いできるかしら?」と女性。
そこで、股関節の可動域が少なくなった右足の蹴り出す動きをアシストするタイプの健康靴を提案しました。
「右足がさらに短くなっているようなので、少し右のインソールに高さを加え直しましたので、試しにこの靴で歩いてみて下さい。」と私。
「あら、凄く楽に歩けるわ! ええっ?、なんかウソみたい・・・。」と女性。
来た時とは比べ物にならないくらい軽やかな足取りで、お帰りになられました。
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/