足と靴の川柳
中足骨骨頭痛(ちゅうそつこつこっとうつう)という舌を噛みそうな名前の足の障害があります。
足指の付け根で構成される横のアーチが低下して足指の付け根の骨(骨頭)に荷重が掛かり続け、足の裏にタコや角質ができたり、つま先が痺れるような痛みを伴う症状のことです。
原因は足の指先が地面を掴んで踏ん張るための筋力が低下することにあります。つま先が細いスリップオンタイプの靴やヒールパンプスばかり履き続け、足の指先を閉じ込めて動かせない状態が続くと、足の指先で踏ん張って体を支えるための筋力が低下してしまうのです。
最近はローファーなどの通学履きや学校の上履きで、中足骨骨頭痛や外反母趾になる学生が増えています。また、運動不足のために成長期の足の基礎筋力がきちんと育っていないことや、歩き方、靴の履き方の問題も原因となっているでしょう。
さて、程度の差はあれ、中足骨骨頭痛になると多くの方が靴底のつま先にクッションを入れて痛みを緩和しようとします。確かに一時的には効果があるものの、足の横アーチが低下し続ければ効果が薄くなり、底が厚くて柔らかな運動靴等に履き替えたり、厚いクッションインソールを靴に入れて対処している方もおられます。
が、やがてそれでも痛みを和らげることができなくなるケースが多いようです。家の中で、裸足で過ごすことが出来なくなることもあります。
中足骨骨頭痛に根本的に対処するには、フットベッドインソールで足の横アーチを支えて足指の付け根の骨(骨頭)に掛かる荷重の負担を取り除くことと、足指をのびのびと動かすことのできるつま先が厚く広い靴と足の指先が動く空間を確保できる適正サイズの靴を正しく履いて、歩いて筋力を取り戻すことが重要です。
「足と靴の相談室」ロビンフット長津田 http://www.robinfoot.co.jp/