現場マナー研修は、協力業者全体で取り組むべき
7月1日~7月7日は、全国安全週間
『ハインリッヒの法則』は、労働災害の講義や研修ではかかせない統計から導き出された経験則です。建設産業界では、良く知られているこの法則。「ヒヤリハットの法則」と言い換えれば医療関係者をはじめご存知の方も多いと思います。
1つの重大事故の背景には、29の軽微な事故があり、さらにその背景には300のインシデント(事故には至らなかったミス)が起きているというものです。
工事現場や医療現場では、この『ハインリッヒの法則』に基づく、「ヒヤリハット」啓発のポスターが貼られ、未然に事故を防ぐ取り組みが行われています。
特に建設業界では、7月1日~7日を全国安全週間とし、労働災害防止や安全意識の向上、労働者の健康と衛生面を確保し、工事現場や作業環境を整備することを協力会社や社員一同会して、再認識し活動を推進する為に『安全大会』を開催しています。
私は、このハインリッヒの法則を同席した研修の中で知りました。その講義の中でふと思ったことが、この1 : 29 : 300の、重大 : 軽微 : 大きな事案にはならなかったミスの対比は、ビジネスシーンでのクレームに似ているという点です。帰宅後、この法則が労働災害や医療現場での事故防止だけではない様々な活用法があることを知りました。
ハインリッヒの法則は、クレーム発生のメカニズムとも似ている
工事現場で仕事をしていると、安全面にも気遣いが必要ですが、やはり工事現場周辺の近隣住民の方々への配慮も重要です。
騒音や臭い・砂埃、搬入・搬出の際の車輌の出入りや駐車といった、近隣住民が口には出さないまでもモヤモヤ、イライラしている感情を、大きな事案にはならなかったミスの300とするならば、「小さい子がいるから、静かにしてくれ!」といった、苦情に発展した事案を29。工事現場前に面した道路の通行についてクレームが入り裁判にまで発展。工事が円滑に進まなくなったことを、重大事故の1とするなら…。
皆さんの日々施工している現場の周辺でも、ハインリッヒの法則の統計値である、声にはならない不満や憤り、フラストレーションが積もり積もっているかもしれないのです。
労働災害だけにとどまらず、全ての工事現場従事者の方が、施主の方はもちろん近隣住民の方々とコミュニケーションをとることの大切さと意識を「ハインリッヒの法則」を踏まえて、改めて考える場も必要なのではないかと考えます。
➢近隣トラブルを起こさない工事現場での挨拶マナー
➢施主・近隣住民から、建設現場は常に見られているという意識
安全大会では、協力企業や現場監督者だけでなく工事現場従事者や作業員の方も出席し、『安全第一』を掲げ、災害ゼロに取り組む誓いと責務を心に刻みます。できれば皆様お集まりの時にこそ、建設工事現場での円滑な施工の為、今一度、施主の方・近隣住民の方々とのコミュニケーションの基本として『現場マナー』も安全大会に取り入れてみてはいかがでしょうか?
6月から7月にかけては天候や皆様が集まりやすい日程で安全大会を計画される為、同時期に講演の依頼が重なります。是非、安全大会が決まりましたら、お早目にお問い合わせならびにご依頼くださいませ。
6月7月は、小・中学校ではプール開きが始まる汗ばむ時期。
皆様とお会いして施主の方からのご満足だけでなく、日々現場で作業する上での近隣住民の方々や現場従事者同士の円満なコミュニケーションに導くちょっとしたコツ・これなら出来る!実践できる!取り組み易いマナーの基本と近隣住民へのお声掛けの仕方などお伝えできればと思います。
➢現場監督者がこころがける、工事従事者全員に浸透させるマナー
➢リフォーム・外壁塗装工事現場で起こる近隣トラブルの事例