近隣トラブルを起こさない工事現場での挨拶マナー
工事作業者・工事現場従事者の冬場の服装とマナーについて
寒さが厳しい時期に屋外での業務を担当する、工事作業者・工事現場従事者の皆様には、そのご苦労に頭が下がる思いです。屋外業務の寒さ対策も、万全を期しているとは思いますが、寒い時期ならではの服装のマナーに関しても万全の意識や心構えが出来ているでしょうか?
特に、作業服の襟元から入り込む外気を遮る「ネックウォーマー」の着用も増え、多くの工事作業者・工事現場従事者が普段の業務から身に付けていることと思います。ただ、着用の際には、時と場と目的(TPO)を考えて、「ネックウォーマーを着けているのが当たり前」とならないよう、意識し改善する必要があります。
では、どのような時にはネックウォーマーなどを外して、対応しないといけないのでしょうか?
お客様宅への訪問・工事作業のお知らせでのポイント
お客様宅に訪問した際や、玄関先で最初のご挨拶をする際には、ネックウォーマーを外して挨拶することが大切です。特に、マスクは厳禁です。(体調が悪い場合や花粉症など、それぞれマスク着用の理由はあると思いますが、初対面での挨拶の際は、マスクを必ず外すようにしましょう)お客様や工事現場の近隣住民の方は、初めて会う工事作業者や工事従事者に対して、不安の感情がぬぐえません。皆様にとっては寒さ対策の為、当たり前に着用しているネックウォーマーも、表情や作業服を隠す原因となってしまうからです。また、工事の作業状況によっては、お客様や近隣住民の方にもご協力をお願いすることもあるでしょう。そのようなお願いする立場の工事作業者や作業員が、寒いからと口元までネックウォーマーで覆って相手とお話するようでは「きちんと身だしなみを整えて訪問していない」「顔もしっかりみせないとは、失礼な挨拶をする担当者だ」と、捉えられがちです。
寒い時期、また挨拶が終わればすぐ作業に入る時であっても、必ずネックウォーマ―とマスクを外すことを意識しましょう。
また、軍手をつけたままで、作業工程の説明をしたり、工事の日程や作業開始の挨拶に伺う作業員もいます。軍手も外すことは、忘れないようにしましょう。
得意先や取引先・協力業者間での打ち合わせ時のポイント
会議や打ち合わせの際に、外で業務をしているそのままの姿で、室内に入り様々な人と接している工事作業者や工事現場従事者がいます。特に、現場監督者であっても、ネックウォーマ―を着用したまま、会議や打ち合わせに出席している方もいます。皆さんは、そのようなことはございませんか?やはり会議や打ち合わせの場では、制服や作業服だけでのぞむのがビジネス上でのマナーです。まだ室内でも体が温まっていないからと、防寒着を着たまま、ネックウォーマ―を口元近くまであげたまま、人と話すことは、相手に失礼です。室内に入る前に防寒着は脱いで、受付を通る。応接室・会議室には防寒着を脱ぎ、ネックウォーマーを外して、防寒着の内側を外にして(外でついた汚れなどを部屋に持ち込まない為に、コートでも同じ扱いです)片手に収まるように、きちんとコンパクトにして入室しましょう。無造作に脱いで、きれいにたたむことなく慌ただしく入室することは、皆さんの業務やお仕事ぶりも、雑ではないか?手際が悪いのではないか?と思われてしまいます。特に工事現場監督者は、その現場を取り仕切る責任者として、会議や打ち合わせの際でも、話しの内容だけでなく、自分自身の立ち居振る舞いが常に見られていることを意識する必要があります。
防寒着だけではない、寒い時期に気を付ける振る舞いのポイント
それでは、防寒着やネックウォーマーを外せば、寒い時期の人と接する際のマナーは万全かというとそうではありません。寒いからと、手をポケットに突っ込んだまま、人と話をしていませんか?寒いからと、落ち着きなく体を揺する、会議や打ち合わせ時に足をこきざみにゆするといったことをしていませんか?無意識にしている人も中にはいると思います。寒い時に、つい誰もが寒さの防衛手段として、何気なく無意識に行う行動も、ビジネスの場面では、相手に失礼な態度と捉えられてしまいます。今一度、意識し改善しましょう。
建設現場での工事は、自然や天気、四季の移り変わりの影響が大きい業務でもあります。そこで従事する人の大変さ・ご苦労は、私達には計り知れないものがあります。皆様の業務のご苦労が報われる為にも、そして皆様の取り組み姿勢や仕事への熱意が伝わる為にも、普段らか人と接する際のマナーや相手からどう見られ、どのように受け止められているかは、とても重要です。
暦の上では節分(立春)。この厳しい寒さも、もうあと少しです。皆様が寒さに負けず、業務に邁進できる為に、防寒対策を取り入れながらも「マナーを理解し意識する」ことで、円滑でスムーズな人間関係の構築ができるよう、心よりお祈りしております。