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新・精霊の伝え人 ~国宝としていまに開花する~

上野峰喜

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テーマ:地域の文化

以前このコラムで、金沢の郊外に位置する戸室山より産出される「戸室石」について
紹介致しました。
その後、このコラムをお読みいただいた方より
「国宝に指定されている建造物に戸室石が使われている」という、ご案内をいただき
9月13日に調査を兼ねてその場所を訪ねてみました。

その場所とは、高岡市にある曹洞宗高岡山瑞龍寺。
同寺は、加賀二代藩主前田利長公の菩提をとむらうため三代藩主利常公が
20年の歳月を要して建立したものです。
建立時は36,000坪もあったとか。
平成9年12月3日、山門、仏殿、法堂が国宝に指定されています。

         
国宝・仏殿

同寺に尋ねたところ、国宝・仏殿の基礎部分のみに、やはり戸室石が使われていました。
なぜ仏殿に限って、わざわざ金沢より「戸室石」を運び使用したか ? は
今でも、大きな謎であるとのこと。

          
確かに仏殿だけに戸室石が使われていました !

この仏殿は、万治2年(1659年)に山上善右衛門嘉広が、心血を注いだ力作として
今に伝えられ、総欅造となっています。

この名匠山上善右衛門嘉広は、利長公の代より加賀前田家の信任が厚く
当時の名工の一人であった と言い伝えられています。
この瑞龍寺の他にも、妙成寺(羽咋市)、那谷寺(小松市)、気多大社(羽咋市) 等々
数多くの名建築物に携わっていた記録がいまに残っています。



          
手前が仏殿、奥が山門 いずれも国宝に指定

この名匠は、「なぜ、仏殿のみに金沢から戸室石を運び、建立に使ったのか?」という
謎のメッセージをいまに残したまま、国宝として現代に開花しています。

偶然にも筆者が訪問した9月13日は、前田利長公が地名を高岡と改め入城した日で
「高岡・開町の日」となっています。
何か引き寄せるものが、あったのでしょうか?

これについては、後日このコラムで詳しくご案内したいと思います。

関連コラム「日本一の規模を誇る大名墓所」

https://mbp-japan.com/ishikawa/kanazawa-ts/column/5000741/

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株式会社金沢テックサービス

顧客からの信頼を第一に考えた経営理念が強みとなっている。「製品は実際に使ってもらって初めて評価される」ものであり、そのためには製品の品質だけではなく、会社や所属する人間の資質が大切だと考えている。

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