介護の事業所で残業時間の上限を決めていても、意味がありません
介護現場では、時間外勤務が、どうしても起こりがちです。
職員の不足や利用者への丁寧な対応で、時間外の時間になってから、
今日中にすべき仕事に取り掛かることもあります。
この時間外勤務は、現場の介護職員が、自らの判断に任せて行うものではありません。
上司が職務命令として、時間外勤務を命じることを、
職場でルール化することが必要です。
職務命令でなく、現場の職員自身の判断に任せていると・・・
・タイムカードの打刻時間が、すべて勤務時間と判断される可能性がある
・通常の勤務時間中の仕事はのんびりして、給与がプラスになる時間外勤務を
行うことになる
・時間外勤務ができる職員とできない職員がいるにもかかわらず、
時間外勤務をしなければ、いけない雰囲気になる
などなど、影響がいろいろと生じます。
逆に、上司が職務命令として、時間外勤務を行うこととなれば、
・時間外勤務が必要な内容が、上司も把握でき、人員の不足などの検証ができる
・必要な業務だけを行えるよう監督できる
・コスト意識をもって業務を行える
などのメリットもあります。
ただし、あらかじめ勤務を命じた内容の中で、
・明らかに多量の業務量を命じた場合
・期日が切迫し、時間外勤務をしなければ間に合わない
このような場合は、上司の勤務命令に限らず、時間外勤務を命じていることになりますので、
注意が必要です。
上司が、時間外勤務を命じるのは、書面でその都度、時間外勤務を行う前に、
許可を得る(上司が不在であれば、とりあえず届け出は出してもらう)
ことを行うルールにするとよいでしょう。
駅前の花壇に、元気良く咲いていました
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※2020年7月11日に、記事の内容を一部修正しました。