肋骨の位置を整えて自然な力の流れを作る
股関節を詰まらせずに座りたい
股関節が詰まった状態になっていると
単に椅子に座るだけでも、きつく
長く座っているのが苦痛です。
先日のコラム股関節はなぜ詰まる(2019年9月13日)
では、股関節が詰まる原因として
背骨が伸ばせない状態のまま、股関節に負担をかけ続けていること
背骨が伸ばせない状態はどんな状態かを説明しました。
また昨日のコラム怪我した時こそ体を歪めない工夫4C2019年9月14日)では
怪我をされた人を誘導して
治っているわけではないけれども、治癒するまで
痛みができるだけ軽減させるインナーの感覚を誘導し
覚えていただきました。
怪我の部位は股関節ではありませんが
怪我の影響で脚と骨盤は分かれずに一つに固まっていました。
初めの画像のように骨盤が上に押し上げられ
骨盤の幅から脚が外にはみ出している状態で座ると
背中が丸くなって辛いのですが
最後の画像では、背骨が自然に伸ばせる状態で
股関節を詰まらせずに座っておられます。
怪我しないに越したことはないけども
怪我をしてしまったら
それを新たな体の使い方の気づきに変えられるチャンスです。
そして今日は、股関節を詰まらせずに椅子に座っていただくために
体幹をどう使うかです。
(胸郭が縮んだ状態)
(背骨を前に押し、お尻が抜けた状態)
(背骨の上下、胸郭の前後左右の張りができた状態)
3枚の画像は、一見どれも変わらないように見えるかもしれません。
極端にわかりやすい形ではありませんが
股関節がきつくなるのも、楽になるのも
ほんのちょっとの感覚の違いです。
が、一番上の画像は
前肩になっており、胸郭の張りがなく、お腹が縮み
背骨の伸びがないため
ここから背骨を戻した時には、腰が丸くなります。
真ん中の画像では、お腹の縮みを指摘されて焦られたので
一瞬で胸を上げて、背骨を前に押されたので
背中にテンションがかかり、体幹の底が抜けてしまいました。
最後の画像では
胸郭の内圧で前後左右の張りを作り
自然に上下の背骨の伸びができました。
ここから、背骨と体幹の底でできる、斜めになっている「L」字を
まっすぐの「L」字にするように
背骨を椅子の座面に向かって下ろすと
このように、座面が大きく安定し
座面に水平に体幹の底が向いた状態になっているので
殊更意識しなくても
背骨が伸びて、股関節に詰まりはありません。
写真や動画で見ても
アウターの動きのイメージしか感じられないと思いますが
インナーの使い方で、楽に背骨が伸ばせるのは
目に見えない部分からの遠隔操作です。
アウターを使うだけでは股関節の詰まりは取れません。
このインナーの使い方に至る誘導は
その人ごとに体の流れを感じながらの私のオリジナルです。
誘導して伝えた感覚を
それぞれの方に覚えてもらって
詰まらず、楽な状態の股関節が現実になります。
人によってかかる時間も、楽になっていく経緯も
改善の進み具合も違いますが、感覚は育つもの。
楽な状態にいたる使い方を覚えていきましょう。