坐骨を中心に寄せる感覚シミュレーション
骨の位置を認識する
ワークショップや通常のレッスンで
部分的に骨の位置を自分でよく意識して
良くなっている人も多いが
随分、普段の生活でも意識しておられるんだなと思っても
なんとなく不安定な印象の人もある。
ちょっとした体の向きや動作で、意識しているはずの部分に力が入ってしまったり
体が左右に傾いたりしていることもある。
意識しようと言う意欲は強いが、折に触れてお伝えしているように
体は常に上下左右引き合うところがあって存在している。
インナーマッスルを使う、体幹を使うと言っても
そのものを感覚として感じるのは難しいので
骨のあるべき位置を知ることが大切になってくる。
(この画像の出典 goo ヘルスケア)
例えば背中を伸ばしたいと思えば、なんとなく背骨、と言っても意識は曖昧である。
体の一番高いところは頭だと言うのは誰にでもわかるが
では体幹の底の一番終わりの部分は?というと、感覚としてはわかりづらい。
普段、レッスンの時には坐骨/脚の付け根というようにお話ししている。
坐骨は骨だけれど「脚の付け根」というのは曖昧な言い方になるが
感覚としては「恥骨」ともいいがたい。
立っている時に恥骨を床方向に向けようと意識すると
坐骨ごと斜め後ろに向いて、お尻が飛び出してしまう人が多い。
坐骨の位置を留めておいて脚の付け根を引き込む意識という意味で使っているが
開いた骨盤を内に寄せるように(手を使ってよい)すると
自然に下腹が上下に引っ張られて、体幹の終わりの位置が感じられる。
そうなると背骨が上下に伸びる感覚が実感できる。
これできれいなプリエができたり、脚に無駄な力が入らなくなったり
脚を楽に上げる、他の部分との繋がりを感じられる、ということができてくる。
肩甲骨が上がっていかないようにとどめる意識を常にしている人も
背骨が柔らかく伸び、肋骨が傾かずに鳥籠のようにあり、そこに肩甲骨が浮いた状態であるのを
実感できて、よりその感覚が明確になったり
上下の意識がはっきりすると、左右に傾いていたのが中心に戻ってきたりする。
胸椎から頸椎を通って頭の先まで
肩甲骨から脇~肘~手首~指先
坐骨から腿の裏~膝~ふくらはぎ~かかと(土踏まず)~指先と
力の流れを感じられるようになるのも
まずは体幹の骨のあるべき位置を認識して、感覚として自分のものにすることが
大切になってくる。
うまさきせつこモダンバレエ研究所HP
せつこのゆったり自分コントロール