自分で生み出した感情は自分で責任をもつ
「アンガーマネジメントを伝える仕事をしています」
というようなこと言っていると、
「アンガーマネジメントって具体的にどんなことするんですか」
との質問を受けることがあります。
そんな時には、簡単に概要をお話しすることもあるのですが、
その際の相手の反応には大きく2つの違いがあります。
ひとつは、「へえ、面白そうですね」というもの。
もう一つは、「そんなんできそうにないわ」というもの。
後者の方に対しては「もったいないなあ」と思ってしまいます。
なぜなら、その時点で自分の限界を作ってしまっているからです。
アンガーマネジメントのベースとなる手法に、
思考のコントロールがあります。
これは、怒りの原因はすべて自分にあるという基本認識がベースにあります。
簡単にいうと、「~すべき」とか「~すべきでない」といった
各人がもっている「べき」が裏切られたときに怒りが湧いてくるということです。
例えば、「部下は遅刻の連絡を電話でするべき」という「べき」を持っている上司は、
部下がラインで遅刻連絡したときにイラっとする、というようなことです。
思考のコントロールの訓練では、自分の内なる「べき」を見直し、
許容範囲を広げることができないか探ったりします。
最初の例で挙げた「そんなんできそうにないわ」という人は、
何事に対してもこの許容範囲を広げることに関して関心がない方が多いと感じています。
そのため、自分で自分に限界を作っている、ということです。
アンガーマネジメントの概要の話を聞いた際の反応の仕方によって、
実は、その方の許容範囲の広さも分かってしまうのです。