サービス残業対策④
日本商工会議所が、
「働き方改革関連法への準備状況等に関する調査」を行い、
結果を公表しました。
この調査は、全国の中小企業2,881社を対象に行い、
2,045社から回答を得たものです。
★調査結果のポイント★
1.働き方改革関連法の認知度
☆法律の内容について「知らない」と回答した企業は、
・「時間外労働の上限規制」 39.3%
・「年次有給休暇の取得義務化」 24.3%
・「同一労働同一賃金」 47.8%
☆施行時期について「知らない」と回答した企業は、
・「時間外労働の上限規制」 33.7%
・「年次有給休暇の取得義務化」 23.5%
・「同一労働同一賃金」 49.6%
☆これらの認知度は、従業員規模が小さくなるにつれて低下する
ことから、中小企業における認知度に課題がある。
2.働き方改革関連法への準備状況
「対応済」「対応の目途が付いている」企業の割合
・「時間外労働の上限規制」 45.9%
・「年次有給休暇の取得義務化」 44.0%
・「同一労働同一賃金」 31.0%
3.働き方改革関連法への対応にあたって課題
☆「時間外労働の上限規制」への対応にあたっての課題(上位3つ)
・業務量に対して人員が不足している 54.1%
・年末年始や年度末など、特定の時期に業務が
過度に集中する 50.8%
・組織間・個人間で業務量にムラがあり、
特定の社員に業務が集中する 48.3%
☆「年次有給休暇の取得義務化」への対応にあたっての課題(上位3つ)
・業務量に対して人員が不足している 48.3%
・年末年始や年度末など、特定の時期に業務が
過度に集中する 36.2%
・組織間・個人間で業務量にムラがあり、
特定の社員に業務が集中する 33.3%
☆「同一労働同一賃金」の導入に向けた課題
・増加した人件費を価格転嫁できない 35.9%
・同一労働同一賃金の内容が分かりづらい 33.3%
・社内に対応のための人的余裕がない 13.1%
◇調査結果の詳細は下記でご覧いただけます
http://q.bmd.jp/bm/p/aa/fw.php?d=1&i=kikaku_merumaga&c=2019&n=77954
★まとめ★
上記調査からは、中小企業の半数以上が「時間外労働の上限規制」
「年次有給休暇の取得義務化」「同一労働同一賃金」のどれにも対応
できていないということが分かります。
私の周りでも「中小企業はまだ時間があるから」という理由で
取り組みを始めようとしない経営者のかたもいます。
ただ、はっきり言って、今から始めないと間に合わないです。
逆に、中小企業も早く法改正内容に対応できるようにすることで、
採用活動でも差別化できるでしょう。
そのような意味でも、中小企業ほど積極的に取り組む姿勢を持つべきだと思います。
そもそも「働き方改革って何?」「企業は何をしないといけないの?」という方は、
厚労省が働き方改革に関するHPを作成しています。
こちらをご覧ください。事業主への支援についても記載がありますので活用できますよ。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322.html