平成30年改正派遣法が派遣会社に与えるインパクトは大きい②
平成30年に成立した働き方改革関連法の中で、
労働者派遣法(以下、「派遣法」)の改正も行われました。
派遣元会社(派遣会社)にとって、
非常にインパクトがある内容です。
派遣先から派遣元への労働者情報の提供義務が新設されました。
今回と次回にわたりお伝えしたいと思います。
派遣法の改正は、「同一労働同一賃金」の流れを受けています。
では、派遣社員の場合、
だれと比較して「同一労働同一賃金」が判断されるのでしょうか。
派遣元会社(派遣会社)の正社員でしょうか。
違います。
正解は、派遣「先」会社の正社員と比較することになります。
そうすると、派遣元会社としては、エンジニアを派遣する際、
派遣先にこのようにヒアリングする必要がでてきます。
「あなたの会社の正社員で働いているエンジニアさんの給料を教えてください。」
法律でも、改正派遣法第26条7項で、
派遣先は派遣元に情報提供する義務が謳われています。
そうしないと、「同一労働同一賃金」が判断できないからです。
でも、どうでしょうか。
自分の会社の給料を気軽に教えてくれる派遣先はあるでしょうか。
「なんであんたの会社にうちの従業員の給料を教えなあかんねん」
という反応がほとんどではないでしょうか。
この情報提供義務の新設は、同一労働同一賃金の実現のためですが、派遣先、派遣元どちらにとってもかなりインパクトがある内容といえます。
以上は、原則的な話です。
原則があれば例外はあります。
法律もきちんと例外と考えてくれています。
例外の話は、また次回にいたします。