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熱中症と糖尿病の関係

松田友和

松田友和

テーマ:糖尿病センター

梅雨空が続いていますが、本格的な夏はすぐ目の前です。
梅雨の晴れ間や、梅雨明け時期に起こりやすいのが、「熱中症」です。
糖尿病で血糖値のコントロールが良くない場合は、熱中症にかかりやすいことが知られています。

その要因としては、

1、体温調節異常
気温が熱い時や運動などで体温が上昇した際には、汗をかいたり、皮膚の血流を増加させることで、皮膚表面の温度を上昇させます。この発汗や皮膚温の上昇により、熱を放散させ、体内に熱がこもらないように調節しています。血糖値が高い状態が続くと、神経障害や血流障害により、このシステムが障害されてしまい、熱中症にかかりやすくなってしまいます。

2、高血糖による脱水状態
高血糖状態では、身体の水分が血管の中にとりこんでしまうことで、尿量が増えてしまい、普段から脱水気味になっています。糖尿病の症状の1つである多尿の1つの原因です。したがって、高血糖は熱中症に陥りやすい状態であると言えます。

つまり、糖尿病であっても血糖値の管理が出来ていれば、熱中症のリスクは糖尿病ではない方と変わらないとも言えます。糖尿病患者さんの熱中症予防は、まずは血糖コントロールを良好に保つことが大切です。


先日のスマイル健康教室のテーマは、熱中症でした。


スマイル健康教室Vol.108
・熱中症は、実は屋内で発症する件数が最も多いこと
・暑い日、湿度が高い日、風邪が弱い日、照り返しが強い場所、などで起こりやすいこと
・熱中症を疑ったら、涼しい場所に移動し、服をゆるめて身体を冷やすこと(おでこを冷やすより、脇の下や鼠径部などを冷やす方が効率的)
・水分補給は、スポーツドリンクや経口補水液が有効であること

などを学びました。

スマイル健康教室Vol.109

熱中症と直接関係はありませんが、スポーツドリンクには糖分が沢山含まれていることが参加者の興味をひいていました。

ドリンク

熱中症対策には有効なスポーツドリンクや経口補水液を、汗をかいていないような状況で普段からお茶替わりに利用していると、糖分や塩分の摂りすぎになってしまいます。
熱中症のこと、スポーツドリンクや経口補水液のこと、を知ることで元気に夏をのりきっていきましょう。

*次回のスマイル健康教室************************

日時:2019年9月10日(火) 14:00~
場所:偕生病院 リハビリテーション室
参加費:無料

次回は、偕生病院理学療法士による「正しい姿勢と、歩き方を知ろう!」です。

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皆さまお誘い合わせのうえ、お気軽に参加ください。

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松田友和
専門家

松田友和(内科医)

医療法人社団翠藍 糖尿病内科まつだクリニック

糖尿病専門クリニック。糖尿病専門医による薬物療法に加え、認定看護師や療養指導士など糖尿病専門スタッフがチームで食事療法や運動療法も行う。フットケア外来、禁煙外来、糖尿病患者友の会「ばんぶぅ会」もある。

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