神戸大学大学院保健学研究科で「大学院講義」をしました。
「フットケア」の大切さ
立春を過ぎても、まだまだ寒さが続いていますが、皆様はお元気にお過ごしでしょうか。
先日、フットケアの研修会に参加してきました。
「フットケア」とは、高齢者や糖尿病患者さんの足を守るための取り組みのことを言います。
自分の足で歩くことは、その患者さんの生活の質(QOLとも言います)を保つためにも、とても
大切なことなのですが、日本では足のケアを専門にしている診療科はありません。
糖尿病内科、循環器内科、形成外科、整形外科、皮膚科、血管外科など、各病院やクリニック毎に
バラバラであり、患者さんにも医療者側にも、フットケアの重要性の認知度が低くなっているのが現状です。
フットケアの取り組みや実際の症例の発表を伺いましたが、いずれの施設からもフットケア
に対する熱い情熱と思いやりが伝わってきました。
フットケアは、チームで取り組む糖尿病診療の重要な任務の1つでもあります。私達は、慢性疾患である
糖尿病患者さんの心に寄り添えるような糖尿病診療を目指していますが、フットケアを通して患者さんの
心もケアできる可能性を感じることが出来ました。
糖尿病をお持ちの皆様もお持ちではない皆様も、一度ご自身の足をよく見てください。
普段、朝から晩までお世話になっている足を大事にしてあげてください。
健康は足元からです。