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講演「不登校が教えてくれる親のターニングポイント」

2015年3月2日 公開 / 2021年2月9日更新

テーマ:教育・人権講演会

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

コラムキーワード: 不登校支援

 2月22日(日)は兵庫県たつの市で講演「不登校が教えてくれる親のターニングポイント」がありました。






 資料「不登校を克服するための10か条」をもとにお話ししました。

   1、無理に学校に行かそうとしない

   2、子どもの気持ちを理解しようとする

   3、「行けなくても大丈夫」と安心させてあげる

   4、今までの自分のありようを見直す

   5、今までの夫婦のありようを見直す

   6、我慢することで済ませていたことを見直す

   7、実父母、義父母への思いを見直す

   8、好きなことをして生き生きする、楽しむ

   9、今まで守ってきた考え方、価値観、信念を手放す
    (自由に、幸せに生き方を変えるチャンスと捉える)

   10、今、子どもが不登校のまま幸せになる


 1~3番までは要約しますと「子どもを直そうとしない、子どもを変えようとしない」ということです。
 子どもを無理矢理にでも学校に行かせるなんて、そんな無駄なことはしない。そんなことしたって結局、子ども自身が「行こう」と決意しなければ学校には行けるようにはならないからです。
 そんなエネルギーの無駄使いはやめて親も子もいっぺんゆっくりする。心のエネルギーを充電する。
 充電できたら、また元気も出て来て「学校行ってみよかな」という気になるかもしれません。

 長期化する不登校の原因は子ども側にだけあるとは限りません。
 子どもは実は親の心を映しているということがあるのです。(親が原因という意味ではありません)
 そこで、4~7番で「自分を見つめ直す」のです。
 まずは今までの夫婦関係を見つめ直す。
 不登校のお家の約8割に夫婦不和の問題があります。
 夫婦関係が改善するにしたがって子どもの問題が消えていくことはよくあることです。
 夫婦関係に問題がないようであれば嫁姑問題を見つめ直す。
 こんな相談がありました。

 小学校1年生の女の子がお母さんからのスキンシップを嫌がる。
 何かお母さんを拒否している感じでどうすればいいですかというお悩みでした。
 夫婦仲はどうですか?
 自分のご両親とは?
 嫁姑関係は?
 よくよくお話を聞いてみると義理のお母さんとの仲が悪い。
 あんな義母とはつきあいたくない、とつきあいを拒絶されているとのこと。
 これは、その方のお姑さんを拒否する心が子どもに表れているケースです。
 だったらこれは、まず自分の心を見つめ直して、自分が義母を許し、受け入れていく。
 拒否、拒絶をやめる。
 そうすることで子どももお母さんを受け入れてくれるようになっていきます。

 子どもが親の心を映す鏡になってくれているということがあるのです。
 だから子どもを直そうとせず、変えようとせず、自分を見つめ直すということが大切なのです。




 8~10番は要約しますと「自由に幸せに生きる」ということです。
 悩んでばかりいないで「自分の好きなことをする、楽しむ。」ということが大切です。自分の「いのち」が喜ぶようなことをすれば、それは子どもの「いのち」にもいい影響を与えます。「いのち」の次元では親と子はつながっていますから、親が生き生き生活を楽しむようになれば子どもの「いのち」も活性化して元気が出てきます。心が元気にならないと学校に行けるようにはなりませんから。
 よく子どもの不登校のことがいつも頭にあって、何をしていても心から楽しめませんというお母さんがおられますが、それは心の中で子どもを責め続けているのと一緒ですよと僕はアドバイスします。
 毎日毎日暗い顔して落ち込んでいるのは「あんたが不登校なんかになるから、お母さんはこんなに不幸になってしまったのよ」と言ってるのと同じです。
 だいたいその考えこそが自分を縛って来た常識的な考えというやつです。
 学校行ってないとダメ。こうでなきゃダメ。
 そんな狭苦しい自分なりの価値観、常識というもので自分も家族も縛ってきたのではなかったでしょうか。
 それが今自分も子どもも苦しめている。
 自分が苦しいのは子どもが不登校になってしまったからではない。
 自分の考えこそが自分を苦しめているんだ。
 そう気がつけば、自分で自分を苦しめることをやめることが出来るのです。
 子どもが不登校のまま幸せになることは出来ます。
 それは自分のとらわれから自由になるということです。
 不登校をきっかけにして自分を解放していく。
 そうして本当に自分らしく生きることが可能になるのです。
 自己実現とは、そういう自分の価値観やとらわれから自分を解放し、自分のいのちを輝かせて生き生きと生きることなのです。
 子どもさんが不登校になったということは、その自己実現のチャンスが幸運にも自分に巡ってきたということです。
 「不登校が教えてくれる親のターニングポイント」というタイトルはそういう思いからつけました。
 問われているのは子どもをどうするかではなく、「本当はどうありたいのか」というこれからの自分の生き方なのです。
 
 そのようにお話ししました。
 
 講演の終わりに小田和正さんの曲「たしかなこと」にのせてお一人お一人にそれぞれ違った詩をプレゼントしました。



 講演会のあと主催者様のご厚意で拙著「あなたも子どももそのままでいい」のサイン販売をさせていただきました。




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この記事を書いたプロ

長谷川満

子どもの自信とやる気を引き出す教育のプロ

長谷川満(家庭教師システム学院)

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