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コラム

大阪市鶴見区今津小学校での講演会「体罰の根っこを考える」

2013年11月25日 公開 / 2014年8月1日更新

テーマ:教育・人権講演会

コラムカテゴリ:出産・子育て・教育

 昨日は大阪市鶴見区にあります今津小学校に講演に行ってきました。
 鶴見区での人権講演会はこれが2回目です。
 (10月7日に鶴見公民館で講演しました→http://hasegawa-mitsuru.seesaa.net/article/376848535.html
 前回の講演会でお世話になった方々に、またお会いすることが出来て嬉しかったです。
 テーマは「体罰の根っこを考える ~上下関係から信頼関係へ~」。



 かたい&重いテーマではありますが、わかりやすいお話になるよう心がけました。

 「体罰はどうして起こるのでしょう?

 体罰とは自分が思う「こうあるべき」を押しつけて、『お前は間違っている。お前のために俺がその根性をたたき直してやる』という考えのもとに、『子どもをたたき直そう』することです。

 先生や親、つまり下の者を指導していく立場に立った時、『教師(親)である自分が、子どもの間違いや思い違いを正してやらねばならない』といった心理になりがちです。

 実はこの考え方にこそ体罰の根っこがあります。
 上下関係そのものに内在する問題です。
 ここでいう上下関係とは、下の者は上の者に従うべきだ、なぜなら上の者の方が物事を良く知っているから、という考え方を指していっています。



 ここで皆さんに質問です。
 夫婦間に上下関係は必要でしょうか?
 「夫唱婦随」という言葉があります。
 夫が唱えることに妻は従っていくのがいいのだという意味です。
 戦前までは明確に男(夫)の方が上でした。
 今、夫婦間に上下関係が必要だと考えられる方はおられません。
 では、皆さん、親子の間に上下関係は必要でしょうか。
 これは難しいですね。
 親のことを「保護者」と言いますね。
 保護する者と保護される者、その間に上下関係は必要ありません。
 たとえば震災で避難してこられた被災者の方々(保護される者)と、避難所でお世話される行政やボランティアの方々(保護する者)の間に上下関係はありません。
 でも、「俺の言うことを聞け。そうでなければ食料はやらないぞ」と言い出せば、そこに支配・管理する者とされる者という上下関係が生まれます。

 私は今、親と子の間にも先生と生徒との間にも「言うことを聞け」といった上下関係は必要ないと考えています。
 もちろん子どもには色々と社会のルールを教えることも、時には注意することも必要でしょう。
 子どもは失敗したり間違ったりするものです。
 それをその都度「こうするんだよ」とやさしく教えることや根気づよく導いていくことは親や教師の務めでもあります。
 でもそこには「言う通りにしろ」という上下関係は必要ありません。
 必要なのは信頼関係です。
 信頼関係があれば子どもを教え導くことはできるのです。



 私は今、家庭教育においても子どもとの「信頼関係」を築いていくことで、子どもを教え導くと共に、その能力や意欲も引き出していけるものと考えています。

 「子どもが伸びる!信頼し合える親子関係のつくり方」の資料をもとに親子関係のあり方を見つめ直していきました。

 7番目の「弱さや欠点を受け入れる(許し合う)」のお話のところで、「手紙~親愛なる子どもたちへ~」を聴いてもらいました。

 

 最後にお一人お一人にそれぞれ違った詩をプレゼントしました。



 役員のお一人の方にお渡しした詩をその方は大変気に入って下さいました。

 『不完全でいい、不完全がいい』
 
 自分を一人の不完全な人間として受け入れる
 自分を一人の不完全な人間のまま愛する
 完全な自分になろうとしない
 不完全なまま愛されている自分に気づく
 不完全なまま幸せになる

 子どもを一人の不完全な人間として受け入れる
 子どもを一人の不完全な人間のまま愛する
 子どもを完全な人間にしようとしない
 不完全な子どものまま愛している自分に気づく
 不完全でいい、不完全がいい


                      by はせがわみつる
 

 
 講演会に参加して下さった皆さん、ありがとうございました。
 地域の役員の皆さん、鶴見区役所の職員の皆さん、校長先生、教頭先生、本当にお世話になりました。
 温かく迎えてくださったお蔭でリラックスしてお話しできました。
 講演後の茶話会も楽しかったです。
 またお会い出来る日を楽しみにしております。




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この記事を書いたプロ

長谷川満

子どもの自信とやる気を引き出す教育のプロ

長谷川満(家庭教師システム学院)

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