「ダンダリン」労働基準監督官の逮捕権とは? / 千葉県市川市 社会保険労務士 「是正勧告」対応

影山正伸

影山正伸

テーマ:是正勧告

昨日10/2(水)から、ダンダリン労働基準監督官のドラマが始まりました。
第1回は、労働基準監督官が、残業代不払いのリフォーム会社社長を逮捕する
シーンで終わりました。

労働基準監督官は、逮捕権を持っている?

労働基準監督官は、労働基準法違反者を逮捕できるのか・・、と思った方も
多いのではないのでしょうか。労働基準法第102条に「労働基準監督官は、
この法律違反の罪について、刑事訴訟法に規定する司法警察官の職務を行う。」
とあります。この条文が根拠となって、逮捕できるのです。
「労働基準監督署」の最後の「ショ」の字は「所」ではなく「署」を使います。
「市役所」「保健所」の「所」を使う行政機関とは違い、「警察署」「税務署」
「消防署」「労働基準監督署」の「署」を使う行政機関は、必ず司法警察官が
います。ですから、捜査権、逮捕権等を持ち取締が強い役所である、ということ
が言えます。
 ドラマでは、労働基準法第37条(残業代を支払わなければならない)違反と
して逮捕されましたが、現実的には、37条違反の罰則が「6か月以下の懲役又は
30万円以下の罰金」ですので、この程度で逮捕されることはまずありません。
是正勧告を何度か受けているにもかかわらず、全く反省せず、是正もしない、
と言った場合は、逮捕される可能性が大いにあり得ますが、是正勧告を一度も
出さずに労基法第37条違反による逮捕は、通常ありません。

「是正勧告」にはしっかり対応

「是正勧告」が出されましたら、しっかり対応することが大切です。上記の通り
労働基準監督官は、逮捕権まで持っていますから、真摯に受け止め、改善に向け
て対応することが大切です。
 万が一、「是正勧告」など受けましたら、是非ご相談下さい。Tel047-393-6220

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影山正伸
専門家

影山正伸(社会保険労務士)

影山社会保険労務士事務所

手続業務、給与計算はもちろん、労働基準監督署労災課、監督課での実務経験を活かし、従業員とのトラブル解決、労務管理の諸問題の相談・指導に特に強く、また、賃金体系・人事評価制度の整備にも詳しい。

影山正伸プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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