シャープのマスク販売

プロシード国際特許商標事務所の鈴木康介です。

4月20日にシャープ株式会社が個人向けのマスク販売のお知らせを発表しました。

マスク不足の中、早急にラインを組み直し生産体制を確立し、販売を行うことにシャープ株式会社に感謝いたします。

仮に、第三者が指定商品「衛生マスク」で商標「シャープ」の登録商標を持っていた場合、シャープ株式会社のマスクの販売行為は商標権の侵害行為になってしまいます。

しかし、前述したように、第三者が商標権も商標出願もしていないため、現状では侵害行為になっておりません。

きっと、販売するというニュースの前にシャープ株式会社側は商標調査を行い、プレスリリース前に指定商品「衛生マスク」で商標「シャープ」の商標出願も行なっていると推測されます。

※ 4/21、山田強弁理士から、シャープはマスクの商標出願をしているとの指摘がありました。商願2020-022732、商願2020-027562、商願2020-030041

プレスリリース前に商標出願をすると、第三者による冒認出願に対抗することができるからです。

＜まとめ＞
1。新規分野に進出する前に商標調査を行う。
2。プレスリリースを行う前に商標出願を行う。

参考：株式会社SHARP COCORO LIFE:個人のお客様向けマスク販売のお知らせ

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弁理士　鈴木康介（特定侵害訴訟代理権付記）
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