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製造者以外がECサイトで商品を販売している場合、商標権者などの使用に該当するか

鈴木康介

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テーマ:商標法

プロシード国際特許商標事務所の鈴木康介です。

商標法では商標権者などが日本国内において三年間使用していないと、不使用として商標権が取り消されることがあります(商標法50条)。

では、製造業者が商標を付した商品を仕入れた業者が楽天などで販売する行為は、商標権者などの商標の使用に当たるでしょうか?

知財高裁平成25年3月25日判決では、
「商標権者等が登録商標の使用をしている場合とは,特段の事情のある場合はさておき,商標権者等が,その製造に係る商品の販売等の行為をするに当たり,登録商標を使用する場合のみを指すのではなく,商標権者等によって市場に置かれた商品が流通する過程において,流通業者等が,商標権者等の製造に係る当該商品を販売等するに当たり,当該登録商標を使用する場合を含むものと解するのが相当である。
 このように解すべき理由は,今日の商品の流通に関する取引の実情に照らすならば,商品を製造した者が,自ら直接消費者に対して販売する態様が一般的であるとはいえず,むしろ,中間流通業者が介在した上で,消費者に販売することが常態であるといえるところ,このような中間流通業者が,当該商品を流通させる過程で,当該登録商標を使用している場合に,これを商標権者等の使用に該当しないと解して,商標法50条の不使用の対象とすることは,同条の趣旨に反することになるからである。」
としています。

このように、製造業者とは、別の業者が販売している場合も、商標権者などの使用に該当する可能性が高いため、不使用取消審判を提起する際には留意が必要です。

参考:知財高裁平成25年3月25日判決言渡

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弁理士 鈴木康介(特定侵害訴訟代理権付記)
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鈴木康介(弁理士)

プロシード国際特許商標事務所

国際特許事務所での業務を通じて、実践的な知識とネットワークを培ってきました。また、中国人と国際結婚したため、現地の生活習慣などを経験を通じて理解しています。

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