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AI時代の知的財産

鈴木康介

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テーマ:著作権

プロシード国際特許商標事務所の鈴木康介です。

本日は、福井健策先生のセミナーに参加しました。

最近のいわゆるAIは、データを機械学習させてできた学習済みのモデルですが、
知財の論点だと、データ、アルゴリズム・学習済みのモデル、生成物の3箇所で議論があります。

知財の論点

1。データに関して
 著作物を複製して使うことになることが多いため、複製権の問題が発生する可能性がありましたが、
 H19年1月の著作権法改正で手当てされました。
 
 30条の4 表現の享受ではないための利用ができるようになりました。
      また、情報解析であれば、人間がやってもよくなりました。

 47条の5 情報検索・所在検索サービスなどに付随する軽微利用ができるようになりました。
      例えば、検索サービスを行うためには、大量のデータが必要ですが、
      無断でできるようになりました。
      デジタルアーカイブもできるようになりました。

 個人情報
  生存している、識別可能なもの、例えば、写真 ID、DNAなどです。
  利用目的の開示、安全管理、第三者提供禁止といったことが求められます。
  匿名加工情報は、個人情報に含まれません。
  匿名加工情報として、認められるためには、適切に加工、識別可能な状態に戻らない、
  識別のため照合するのはだめなどの要件を満たす必要があります。

2.アルゴリズム・学習済みのモデルに関して
 プログラムの著作物、特許、営業秘密と今までの保護として、大してかわりません。

3.生成物
 著作物は著作物か?
 人の創作的寄与が必要ということで、現状では著作権が認めれることは難しいです。

 それに、生成物が短期間に大量にできるため、それらに独占権を与えるのが適当ではないという判断があります。
 
 例えば、曲を自動作成できるJukedeckは、一つのサーバーで一年間で 105万曲近く作曲できます。
 これは、現在のJASRACが管理している曲の4分の1の量です。
 
 これを聞いて、流石にダメだろうと私も思いました。

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専門家

鈴木康介(弁理士)

プロシード国際特許商標事務所

国際特許事務所での業務を通じて、実践的な知識とネットワークを培ってきました。また、中国人と国際結婚したため、現地の生活習慣などを経験を通じて理解しています。

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