木柵鉄観音を淹れる
おいしい烏龍茶とは?
福建省武夷山を訪れ
この問いにこたえていただく機会に恵まれました。
「炭で焙煎した伝統製法により作られたもの」とのこと。
人の手と感覚に伝承される技術で作られたものともいえます。
そして「青而不青」という言葉があります。
焙煎は軽く、青さがないように仕上げること。
軽く焙煎されているけれど、青さが残らないようにしたものがよい烏龍茶。
半発酵茶が青茶と区分されなくなり数年が経ちましたが、
烏龍茶の「烏」が深い暗い黒を表すと教えていただきました。
黒は、艶のある黒い色と区別するそうです。
そのため、色で分けられなくなったのではなく
暗い黒に仕上げられた茶と認識するようになったのだと分かりました。
烏龍茶の岩茶も単欉も鉄観音ももとは深く焙煎されていたことと繋がります。
烏の色をした龍のような茶が「烏龍茶」。
画像は、武夷山市岩茶場でいただいた武夷山内慧苑寺内で育まれた「鉄羅漢」。
修行を終えた聖者の力強い様子を表した名前。
武夷山の岩の力が溢れるような香りと味わい。
こちらの工場であり研究所では、
1950-90年代に大紅袍伝説のある場所に育つ茶の木の製茶を担っていたとのこと。
今も慧苑寺に育つ茶がいただけることをありがたく思いいただきました。
そして、「お茶を楽しむことは、香りを楽しむこと」との言葉が印象に残りました。
冬の気立ち始めていよいよ冷ゆれば也。
岩茶をいただいて
暖かくしてお過ごしくださいませ。