【人事トラブル】辞めてもらいたい社員がいるときの対応
今日もありがとうございます。
人事トラブルを整理する「人の専門家」元ハーレー社労士
ハーレー好きの社労士 キャプテン ヒデです。
企業の現場では、
無断欠勤が続く
本人と連絡が取れない
行方が分からない
といったトラブルが発生することがあります。
経営者からは、
「就業規則に無断欠勤7日で懲戒解雇と書いてあるので、そのまま解雇しても大丈夫でしょうか?」
という相談を受けることがあります。
今回は、無断欠勤が続き行方不明となった社員への対応について整理します。
就業規則どおりでも解雇できるとは限らない
多くの会社の就業規則には、
「正当な理由なく無断欠勤が○日以上続いた場合は懲戒解雇」
といった規定があります。
しかし、就業規則に規定があるからといって、
そのまま懲戒解雇が有効になるとは限りません。
労働契約法第16条では、
解雇は客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当でない場合は無効
とされています。
これを
解雇権濫用法理
と呼びます。
つまり、会社が一方的に解雇を行う場合には、
合理的な理由と相当性が必要になります。
まず行うべきは「安否確認」
無断欠勤が続いた場合、
会社がまず行うべきことは
安否確認
です。
実務では次のような対応を行います。
本人へ電話
メール
自宅への郵送連絡
緊急連絡先への確認
近年では、
病気
事故
メンタル不調
などの事情で連絡が取れないケースもあります。
後から
入院していた
意識不明だった
といった事情が判明することもあります。
このようなケースで懲戒解雇をすると、
解雇無効と判断される可能性があります。
懲戒解雇が認められるケース
一方で、
連絡を何度も試みている
正当な理由がない
明らかな無断欠勤
といった場合には、
懲戒処分の対象となる可能性があります。
例えば、
長期間の無断欠勤
会社の連絡を無視
意図的な欠勤
などです。
いわゆる
ズル休み
と評価されるケースです。
ただし懲戒解雇は
最も重い処分であるため、
欠勤期間
本人の事情
会社の対応
などを総合的に判断する必要があります。
実務では「自然退職規定」が有効
実務では、
懲戒解雇ではなく
自然退職規定
を使うことが多いです。
例えば、
「無断欠勤が○日以上続き、会社からの連絡にも応じない場合は自然退職とする」
といった規定です。
この方法であれば、
懲戒解雇よりも
トラブルのリスクを下げることができます。
それでも連絡が取れない場合
社員の所在が分からない場合には、
内容証明郵便
出社命令通知
などを送ることがあります。
それでも反応がない場合には、
公示送達
という手続きを利用して
解雇通知を行うこともあります。
ただしこの手続きは
法的な検討が必要になるため、
専門家への相談が望ましいでしょう。
まとめ
社員が無断欠勤を続け、
行方が分からなくなった場合でも、
就業規則の規定を形式的に当てはめて
すぐに懲戒解雇することは危険です。
まずは
安否確認
事情の確認
を行うことが重要です。
また、実務上は
自然退職規定
を整備しておくことで、
トラブルを防ぐことができます。
人事トラブルは、初動を誤ると
大きな紛争に発展することがあります。
就業規則の整備と適切な対応が、
企業リスクの管理につながります。
人事労務の現場では、
同じような問題がさまざまな会社で起きています。
・問題社員への対応
・採用トラブル
・労基署調査への対応
などでお困りの際は、
個別の状況を踏まえて整理することもできます。
必要な場合はお気軽にご相談ください。
※本記事は、実際の経験をもとに内容を再構成した記録であり、
特定の個人・企業・事案への助言や判断を示すものではありません。


