食べ方を考える
空っぽにするには要らないものを捨てること
大変難しいことです。基本的に要らないものは無いからです。
私が尊敬する漢方医学の師、田畑隆一郎先生のご自宅は必要最低限のもの以外は何もありません。現在85歳、奥様とお二人の生活です。元気に薬局を営み、月一回は漢方の勉強会で講義をし、年に一冊漢方専門書を執筆されています。記憶力も衰えることなく、いつも頭が明快です。奥様にお伺いした時に、「主人は日頃使わないでとってあるのもはすぐ捨ててしまうのよ。」と言っていました。身の回りがスッキリしていると、よい考えや新しい発想を生みやすくなると先生を見ていて確信しました。アップルの創業者、故スチーブジョブズさんの部屋もそうであったと聞いています。
漢方薬の世界でも同じことが言えます。昔の漢方の大家の話ですが、「名医は薬の種類を増やすことではなく減らせること」と言っていました。漢方薬の成分は、多くの種類の薬草が混ざっています。その一つ一つの役割を熟知して、必要ないものを省くことができればそれは名医ということです。
シンプルにすれば効きもよくなるのです。
毒素を出して、無事ご懐妊
35歳の女性、身長160cm、体重60kg、4年間子供が出来ないとのことでした。8年前から多嚢胞性卵巣といわれていて排卵しにく経血量が多く、帯下も多い状態でした。また生理痛が激しく、塊も多い、顔色はやや赤ら顔、疲れやすく一日中足がむくみ、貧血、肩こり、頭痛がありました。温経湯を約2ヶ月服用後、体外受精で妊娠するも、6週で流産となりました。精神面も加わり、持病の喘息が悪化。顔のむくみと、湿った咳を目標にして、甘草乾姜散にしたところその2日後、今まではないたくさんの帯下(オリモノ)が生理みたいに出て、その周期でご懐妊。無事女子をご出産されました。
とかく現代社会は、考えることばかりです。ストレスが溜まり脳が疲れるのでついつい甘い物が欲くなります。頭は常に鬱々感、体の中は血液ドロドロ状態、心も体も一杯一杯になっています。
先ずは今日一日、意識して頭と胃腸を空っぽにしてみてはいかがでしょうか。