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コラム
FLコスト正しく理解し、戦略的に活用する 高収益企業への近道
2023年6月30日 公開 / 2023年7月13日更新
皆さんの会社ではFLコストという言葉を使っているしょうか?
そして、活用されているでしょうか?
飲食業界では商品原価と調理のための人件費を足して、FLコストを計算して活用します。運営上重要な管理数値です。
しかし、スーパーマーケットにおいては、とかく商品原価だけに焦点を当てられがちですが、飲食店と同じようにFLコストを意識して店舗運営を考えることが重要です。
商品の補充や陳列演出。また原材料を加工して商品化するという時に、実際にその一つずつの商品には店内作業による人件費がかかっています。
特にスーパーマーケットの場合は取扱品目が多く、それらに関わる作業種、作業工数も多く複雑で、結果として投入人時を多く必要とします。
逆に考えれば、その分改善できる箇所が多く、その改善によって大きな利益を生み出すことも可能となります。
店舗に入荷した商品が、お客に買ってもらうまでの間に、どれくらいの人時が、その商品に投入されているかという、科学的な考え方です。
コモディティとノンコンディディの投入人時
FLコストを考える時に、コモディティとノンコンディディの視点から考えることも一つの重要なポイントになります。
コモディティは一般大衆化された商品ということです。
価格競争の対象になるNB商品などは、できるだけそれに人件費をかけずに販売することが非常に重要となります。
この場合、商品の値入れ率は低くても、作業時間を最低限に抑えることによって、FLコストを抑えられます。人時売上高を高め、人時生産を高くすることが出来ます。
一方、ノンコモディティは、インストア加工の惣菜やフルーツギフトというような商品で、商品化やプロモーションなどに手間暇をかけることによって、その価値を生み出し、他社との差別化を打ち出すことを考えます。
投入人時を増やしても、その商品の価値を上げることが出来れば、値入れ率を上げ単価を上げることが可能となります。
ここは、営業戦略上も商品戦略上も重要であり、実際それが競争力を高めることになります。
この場合、人時売上高は低下しますが、高い粗利益率(値入れ率)を高めて、人時生産を高めることが出来ます。
人時生産性を高めるためのポイント
人時生産性を考えるとき、投入人時を減らすことだと考え方も少なくないと思いますが、実際には前述したように、商品戦略を正しく理解して、戦略的投入と計画的な削減計画を考えることが重要なポイントになります。
コモディティはできるだけ手間をかけないわけですから、特にグロッサリーの定番商品や特売商品の品出し作業に関しては、陳列や運搬、片づけに至るまで、出来るだけ作業工数をかけない工夫が必要となります。
また、ノンコモディティに関しては、当然求められることは差別化ということですから、できるだけ担当者のスキルを磨き、陳列演出やセールスPOPの作成などによって、他社との違いをお客に明確に打ち出すことが重要なポイントになります。
それらの出来栄えによって、値入れ率(価格設定)を高めて粗利益が拡大することに繋がります。
人手不足や人件費のアップ対策と現場の負担軽減
前述したように、FLコストを考えて、店内作業の改善を実行することは非常に重要なプロセスとなります。
特に加工作業や補充作業は、店内作業の時間の多くを占めるわけですから、その改善は大きな生産性向上を実現することになります。
スーパーマーケットにおいては今後、人手不足や人件費のアップが大きな問題になってくると思いますが、それ以前の問題として、店内におけるFLコストの低減の考え方は、その解決策としても非常に重要であり、結果的に作業種作業工数を減らして、現場の負担も低減できることになります。
労働集約型のスーパーマーケット業界においては、FLコストの低減の優先順位を高めるべき重要課題であると考えるべきです。
作業改善や仕組みの見直し、教育と訓練など、生産性を向上させて競争力を高めるためには絶対に避けては通れない重要課題です。
効果的なFLコストの削減方法や人時生産性の向上策などについて、ご質問やご相談がありましたら、お気軽にサミットリテイリングセンターへお問い合わせください。
多くの業績向上の実績を持った業務改善専門のプロが『無料』で対応させていただきます。
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