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コラム

人手不足が小売業を変える!小売業が取り組むべき改善策【ダイヤモンド・チェーンストア215原稿】

スーパーの業務改善

2018年2月16日

個人とチームの能力をどう高めるか 生産性向上は利益アップの好機


近年、人手不足を課題とする小売業が増えている。しかし実際に現場を見てみると、個人やチームの処理能力が低く、投入人時あたりの生産性が低くなっている企業が多い。生産性を高めるためには小売業はどのような施策を打つ必要があるのだろうか。業務改善を手がける経営コンサルタントの視点から解説していく。

人手不足ではなく 「スキル不足」


小売業界では昨今、人手不足が深刻化している。実情はどうだろうか。筆者の知る限りではあるが、人手不足で悩んでいる小売業は「スキル不足」であることがほとんどである。

小売業の現場を見てみると、投入人時当たりの生産(処理)量や、付加価値(粗利益高)の獲得高が低いうえ、リーダーのマネジメント能力が不足しているケースが圧倒的に多い。その結果として、生産性が低い企業が増えている。競争環境は厳しさを増しており、このことを正しく理解していないと経営判断を大きく見誤る可能性もある。

数ある経営指標のなかで、現場の作業効率を知るうえで重要なのが人時売上高である。人時売上高が低い場合、その原因は個人やチームの作業処理能力の低さにある。具体的には、作業指示書やマテハン機器を使用していない、あるいは使い方に問題があったり、ムダな在庫を抱えているケースが考えられる。

そのなかでも、とくに重要な要因となっているのが、人時売上高や人時生産性といった生産性への認識不足である。一般的に人手不足と言うと、処理すべき作業(業務)の量に対して、作業者の頭数(工数)が足りない状態、もしくは、従来の方法で作業しているのに、期限内に終わらせることができない状態を指す。

しかし前述した通り、人手不足問題の要因は、作業する人の処理能力にあるケースが多い。チームの処理能力が一定以上の状態であるにもかかわらず、作業を処理しきれない状態こそ、本当の人手不足であると考えるべきだろう。

単純作業を削減し 付加価値業務を拡大


コンサルティングの立場からSMの現場を見ていると、「こんなこともできていないのか」と思い知らされることが多い。ほかの業態と比較すると、ケタ外れに生産性が低い店舗を目にすることも少なくない。

SMは生鮮食品を取り扱う。そのため、ほかの業態とくらべて多くの人時を必要することから人件費率が高い。そのため、生産性が低い状態は経営上大きな課題である。

しかし、裏を返せば、この生産性を高めることができれば、SMは大きな利益向上につなげることができると言える。単純だが、このことに気付いていない企業が多いことも現実だ。

生産性を向上させるためには、「時間」という全企業に平等に割与えられた資産を最大限有効に利用し、戦略的に行動することが重要だ。作業改善や在庫改善、システム改善など、これまで改善の取り組みを行ってこなかった企業は、そのぶんできることは多い。つまり、生産性の向上は、利益アップの可能性を秘めているのである。

では、実際に改善をしていくには、どうすればいいのか。作業(業務)は、「単純作業」と「付加価値業務」の2つに分類することができる。


単純作業は、加工や補充など、投入人時当たりの処理量が要求される作業を指し、「出来高」が焦点となる。一方で、付加価値業務とは、マーケティングや計画、調査や管理など、投入人時当たりの質(付加価値)が求められる作業である。焦点となるのは「出来栄え」であり、どれだけ粗利益高を高められるかが重要となる。

実際に作業を改善していくには、単純作業の投入人時を減らし、付加価値業務の人時を拡大するという考え方で進めていくのがよいだろう。


在庫の削減で 発注・補充を減らす


では、生産性を高め、人時を削減するためには具体的にどのようなことに取り組んでいけばいいのだろうか。主な作業改善の方法を解説したい。

①在庫削減
基本的に、ABC分析でBランク品やCランク品にランク付けされた商品のバックルーム在庫はゼロにする。また、POSデータを活用したり、現場の欠品状況などを確認したりすることで、単品ごとの売場在庫を適正数に修正。高いレベルでの単品管理を徹底すれば、欠品を減らし、発注回数や補充回数を減らすことができる。

②カートの活用
加工や補充などの作業の際に、カートラックやカット台車、ロングカートなどを効果的に活用すれば、効率が上がり大きな人時削減につなげることができる。

            加工や補充など際にカートを活用すれば、作業効率が上がる
            基本的な作業だが、こうした地道に取り組みの積み重ねが、
            大幅な人時削減につながる

③両手作業
加工や補充作業をできるかぎり両手を使って行うようにすること。単純だが、これを癖付けすることによって、大幅に作業スピードをアップすることができる。

④作業指示書
加工や補充、陳列などの作業についての作業指示書を事前に作成して、指示を行う。待ち時間や言い間違い、聞き間違いを減らすことで、大幅な人時削減が可能となる。作業の優先順位を的確に指示できれば、欠品を無くす効果も期待できる。

            作業指示書の作成も、人時削減に大きな効果がある
            作業の優先順位を的確に指示できれば、欠品を減らす効果も見込める

⑤部門横断体制
閑散部門から繁忙部門への応援体制を臨機応変に行う仕組みを構築する。チームリーダーのリーダーシップがポイントとなる。

⑥店舗レイアウト
バックルームの作業導線や売場内の顧客の導線を勘案し、レイアウトを見直すことで作業のスピードアップと売場効率を高める。レイアウトに不備にある場合、大きなロスを生み続けることとなる。

⑦人事評価制度
実績だけではなく、現場の改善活動のプロセスを管理して評価する制度を整備する。何をやれば褒められるかを「見える化」することで従業員のモチベーションを高める。

⑧月間稼働計画(予算)
「月間の総人時」「日別・個人別出退勤」「人時売上高」の計画や予算を部門別に策定し、予算管理をすることで、生産性への意識を従業員全体に浸透させる。

⑨教育・訓練制度
従業員の教育や訓練を定期的に行う制度を整備する。目標値を設定して、不足している知識と技術の習得することで、スキル不足を解消する。

ここで紹介したのは、ほんの一部であり、小売業が実行できる改善策は多い。

人件費に対する 投資利益率を改善


このように、改善にはさまざまな方法があるが、実行していくうえで最も重要となるのは、実行者のリーダーシップである。営業戦略を策定し、オペレーション(プロセス)を決定するという流れのなかで、結果を大きく左右するのは経営幹部と業務改善担当などのチームリーダーのリーダーシップである。

改善の取り組みは、従来の考え方や、それに伴う行動を変えていくため、痛みを伴う場面も想定される。そのため企業側は、強いリーダーシップで決断できる人材の登用や育成が求められることになる。



企業が成長していくためには、適正な利潤を確実に安定的に稼ぎながら、従業員の報酬をアップさせ、教育訓練や設備投資などに再投資するという、正しい経営サイクルを回す必要となる。

ここで問題となるのは、企業規模や売上規模の大小ではない。目先の売上を追うための「枝葉」のノウハウに操られることなく、生産性という企業としての「幹」や「根」をいかに元気にしていくかに力を注ぐべきなのである。そのためには、確固としたコンセプトを持って、高い目標を正しい方向に設定し、実行に移せることができるかがポイントとなる。

人件費を経費と考えているか、投資として考えているかで、企業間で行動とその結果に大きな格差が生じることになる。人件費に対する投資利益率を改善していくことは重要だと筆者は考えている。

「企業の力は人に在り」というのが筆者の考えだ。教育と訓練を正しく実行すれば、今以上に作業レベルを高めることができる。
まずは、現在の仕事のやり方を変えていくことが必要だ。



■ 『スーパーの業務改善』 その他の参考記事
  ⇒ スーパーの業務改善入門
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