マイベストプロ大阪
新谷千里

高利益を出すスーパーマーケットにするコンサルタント

新谷千里(しんがいちさと) / 経営コンサルタント

有限会社サミットリテイリングセンター

コラム

歳末商戦で好業績を出したかったら、1月中に計画書を作れ!

2016年1月18日 公開 / 2023年1月5日更新

テーマ:スーパーの営業戦略

コラムカテゴリ:ビジネス

あなたのお店の『2015年年末商戦』の実績は、満足のいく内容だったでしょうか。

「在庫もほぼ計画どおりで、売上予算を達成し、特に粗利益はかなり良い実績を残せた」でしょうか。
それとも、
「全体的に、思ったような売れ行きではなく、売上粗利ともに予算を切って課題が多く残った」のでしょうか。
それとも・・・。

ドラッグストアやコンビニエンスストアなど、業態を超えた競争でのパイの奪い合い。
先進企業の高度化する品揃えやサービスの攻勢。
少子化や過疎化のなどによる需要の縮小。
など、多くの課題を抱えての中での年末商戦。
そして、クリスマスなど、年々顧客が要求するニーズも高度化し、それに答えることが出来なければ、集客力は低下し、売上は徐々に低下します。

スーパーマーケットに於いては、盆商戦と年末年始商戦は、大きな売上を稼ぐ最も重要な時期です。
厳しい商圏環境の中で、自分のお店の売上と利益をどう上げていくのか。
その手立て(販売戦略)の一つとして販売計画の立て方をお伝えします。


業績をアップさせる、販売計画の立て方


あなたは、年末年始の販売計画は何時立てているでしょうか?
私は、年末年始の商戦が終わった、1月中に計画を立ててもらっています。
それは、
良くも悪くも行動の結果が出たすぐで、記憶がハッキリと残っていて、一番正確で効果的な、計画が立てられるからです。

反省で終わるのではなく、「今年は、どうするか」が大事なのです。
特に、「良かった」や「もう一つだった」という様な抽象的な表現では、何の役にも立ちません。数値や写真、イラストなど具体的に4W1Hで書きあげます。

成功したことについては、「もっと良い実績を出すためにはどうしたらいいのか」
失敗したことについては、「何が原因だったのか。何を変えたらいいのか」
という様に、記憶が確かなうちに、出来るだけ具体的に情報として、作成作業に当たります。

高業績を出すには、マーケティングの基本である顧客視点で考えて、行動することが重要です。
マーケティングの基本とは、
1.仮説を立てる
2.立てた仮説に基づいて、計画を実行する
3.実行したあと、深くデータ解析をする
4.解析をもとに、再び仮設を立てる
そして、1から4について、スケジュールを立て、適時繰り返し実行するのです。

顧客視点のない3の分析と再仮説の設定が出来ない人(経験値がない人)は、永遠にマーケティングの力がアップしません。


効果的な方法とツール


どうして成功したか(失敗したか)を徹底して分析する。
そして、データとして持つ(出来るだけ定量データで)ことが必須です。

その為には、POSシステムのベストレポート(日別、期間)や企画管理レポートなどや、写真(売場や商品など)などの定量データと、数値には表せない定性データ(気付き、発見、アイデアなど)に分けて具体的に4W1Hでまとめ揚げることが、効果を生む計画書につながります。
計画書をまとめるポイントとしては、「誰が見ても解る」ということが重要です。
作成した本人しか解らなければ、未完成品であると考えてください。


売場のあるべき形から逆算して考える


結果を出すのは売場です。如何にお客様にとって、「買い易い売場か」が重要です。
ですから、商品計画だけではなく、売場づくりに重点を置いて考えることが、ムダの少ない計画づくりになります。

作成後、時間をおいて、再度計画の細部を確認し、効果を最大化するために加筆、修正を繰り返し行います。

以下に一例を揚げておきます。

【レイアウト計画】
歳末展開レイアウト
1.売場の平面図に、用途関連別にゾーニングを行い、対象アイテムを配置する。
2.関連別の売上実績(予算)を表示する
※注1 「このレイアウトがベストか?」を問いただすこと。

【販売展開計画】
歳末展開計画
1.用途関連別に、対象アイテム(SKU)をくくる(左部分)
2.日別・曜日別に単品別の販売数予算を入力する
3.用途関連別の売上高予算を入力する
4.数値で表せない訂正データを具体的に4W1Hで記入する
5.プロモーション計画を記入する
※注1: 商品、人、プロモーションなどについて、「もうやれることは無いか?」を問いただすこと
※注2: 「もっとこうしたら良かった・・・」について、具体的に実行計画を落とし込むこと


ドツボにはまったチーフが、2年目好業績を達成した


私のクライアントが、コンサルティング2年目に好業績を叩き出しました。
2年前は、年末の在庫も適正ではなく、売上予算も達成できず、当然のこととして、大きく粗利益を落とすという状態でした。
指導半年までは、なかなか行動を変えられず、低い業績に目立った変化もなかった青果部門のチーフです。部下の指導も出来ず、チームのまとまりも今ひとつ。
それが、2年目の15年の年末商戦、高業績を叩き出したのです。
競合店も近くに出店し、正社員の数も1人減っているのに・・・、です。

その大きな要因は、原理原則、基本の理解とムダのない正しい行動にあります。

そして、良い結果を出し続けるためには、この販売展開計画のような仕組みを作ることと、それを日々進化させていくことが重要です。進化できないお店は、退化していることと同じなのです。

今なら、まだ十分間に合います。
2016年の年末商戦の販売展開計画を今月中に作り上げましょう。
もっとお客様に喜んでもらえる、商品やサービスを提供できる売場をつくるために。


『スーパーの営業戦略』 その他の参考記事

■ 参考記事はこちらから、ご覧ください ⇒ スーパーの営業戦略 
■ 業務改善の多くの 『成功事例』 を紹介しています。⇒ 業務改善事例

この記事を書いたプロ

新谷千里

高利益を出すスーパーマーケットにするコンサルタント

新谷千里(有限会社サミットリテイリングセンター)

Share

関連するコラム

新谷千里プロへの
お問い合わせ

マイベストプロを見た
と言うとスムーズです

お電話での
お問い合わせ
06-6654-6640

 

お急ぎの方は、携帯電話へご連絡ください。
090-4033-1384

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

新谷千里

有限会社サミットリテイリングセンター

担当新谷千里(しんがいちさと)

地図・アクセス

新谷千里のソーシャルメディア

youtube
YouTube
2024-04-08
facebook
Facebook
  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ大阪
  3. 大阪のビジネス
  4. 大阪のビジネスコーチング
  5. 新谷千里
  6. コラム一覧
  7. 歳末商戦で好業績を出したかったら、1月中に計画書を作れ!

© My Best Pro