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コラム
第三種地盤の擁壁
2021年1月14日
斜面地は安いが擁壁で高くつく
斜面地は平地に比べ、土地値が安いと言うメリットがあります。土地を安く買って擁壁を作って平地にすれば安上りだと誰もが考えますが、擁壁は想像以上にお金がかかります。
少し郊外にでれば、擁壁工事してある宅地を簡単に見つける事ができますので、最もポピュラーな造成方法ですが、見えている壁の部分よりも壁を支える底盤の方がはるかに大きいのです。
大阪府の擁壁工事に関する構造の技術指針を読んでいますと、土壌試験を行わない地盤は第三種地盤としなさいとあります。
第三種地盤とはシルト層を指します。摩擦係数という係数が各土壌により定められており、シルトの場合は0.3と言う非常に滑りやすい係数となっています。
大げさに言うとバナナの皮の上に擁壁を作る様なもので、底盤が短いと擁壁自体が壊れなくても、擁壁のカタチを残したまま横すべり(滑動)してしまうのです。
大凡ですが、擁壁の高さの倍くらいの底盤が必要になります。2mの擁壁であれば、4mの底盤を見込まなければ滑動を抑える事は出来ません。4mの底盤そのものは、そんなに費用の掛かるものでもありませんが、4m分の土の移動に大きな費用が掛かります。
それも露天掘り出来れば作業量だけの話しですが、土留め工事が必要になる場合もありますので、思いもよらない金額になってしまう事もあります。
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