歩いて分る日本の風情

福味健治

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テーマ:【カフェテラス】

運動不足解消に20km歩きました

日頃の運動不足を解消する為に、一日掛けてどこかを歩こうと思い立ったのが今年の初め。昨日漸く成就しました。場所に選んだのが滋賀県。東海道の街道と古城を含めた道を検討していて、油日から水口を歩く事にしました。
油日付近には数多くの城跡があり、中には戦国武将滝川一益が生まれ育ったと伝えられる滝川城址もあります。
油日を降り立ったのが、午前九時。近くの油日神社を参拝する事に。

坂上田村麻呂が参拝したと云う由緒正しい、この地の神社の総社です。気温は二度。この先20kmを歩くのかと思うと気が滅入ります。
そこから30分ほど歩くと滝川城址に行きつきます。

今は何もない野山ですが、当時をしのばせる立て看板と土塁らしきものが残っています。
櫟野寺の横を通り、大甲賀カントリー神コースの中を抜け野山と野山の間の耕作地沿いに北に進路をとります。集落は築100年以上に及ぶ豪壮な農家住宅が立ち並んでいます。中には現代風な家も見られますが、付近の風景から見ると軽薄さを感じます。
家の中まで入った訳ではありませんので、中も昔風なのかは分かりませんが、100年前と今では生活スタイルも大きく違うはずなのに、現役で使われている姿を見ますと、木造家屋の寿命の長さを感じます。
現在新築されているモダンな住宅が、100年先まで耐えられる事はないでしょう。それは物理的に耐えられないのではなく、飽きられてしまうのが原因です。
古臭くなるものは飽きられるのです。
古臭くても飽きの来ない家。それが和風住宅の神髄です。屋根瓦にしても、むき出しの木の柱にしても、色が変化していく様子を風情として楽しむ日本人の美的感覚が和風住宅を飽きの来ない家にしています。これは究極のメンテナンスフリーだと言えます。
総距離22.6km約6時間の道のり
野洲川を渡り、国道一号線の手前に、旧東海道が現在も残っています。今回は土山宿のはずれから、水口宿まで歩きました。
道は整備されていて、旧本陣跡や史跡が街道沿いに点在しています。さすがに宿屋は見かけませんでしたが、かつて宿屋であった事が分る様に、民家の表札近くに石碑やプレートが掛かっています。一号線と東海道がラップしている処は、やかましく人影もなく、面白みのない道ですが、宿場町付近になると一号線からも離れ、急に風情のある佇まいを見せてきます。
9時過ぎに歩き始め、水口石橋駅に到着したのが、午後3時過ぎほぼ6時間の散歩でした。

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福味健治
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福味健治(一級建築士)

岡田一級建築士事務所

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