ハウスメーカーと私の家造りの違い
建築関係者なら誰でも分る初歩的なミス
大和ハウスの賃貸住宅に建築不適合な部分が見つかったと報じられました。
共用廊下を支える柱が所定の位置に取付いておらず、共用廊下を撥ね出し構造にしていた模様です。また撥ね出した柱・梁に耐火被覆を行わず、施工されていたとの事です。建築基準法を理解している建築関係者であれば、簡単に違法に気付く初歩的なミスです。何故この様な事がまかり通ってしまったのか、不思議でなりません。
推測ですが、本来あるべき位置に柱を設けると、建ぺい率がアウトになったので、撥ね出し廊下にして、建ぺい率の規制を逃れたのではないかと思われます。
型式認定を取得した工法なので、基本的には認定以外の工法に変更する事は出来ません。また認定工法に関わらず、規模階数により耐火被覆を施す必要が発生します。建築確認申請が何故それば見逃されたのか、建築基準法で義務付けされている工事途中の検査で何故指摘されなかったのか、レオパレスの問題も含め今後問い直される必要があります。
また戸建て住宅においても、基礎に不適合ヶ所が発見されたとの事ですが、詳細は分かっていません。今後不適合物件が増える可能性もあります。
大和ハウスのコメント
世間の声
ブランド志向の弊害
大和ハウスと云えば、セキスイハウスと肩を並べる日本最大級のハウスメーカーです。住宅業界のブランドと云って良いメーカーですが、単に名前が売れているだけで、安全性も含めた性能には、疑問符がついてしまいました。
日本人は「寄らば大樹の陰」のことわざ通り、自分で決断し難い問題は、世間の風評に頼る傾向にあります。ブランドがその良い例で、「世間で認知されているから」「大勢が選択しているから」を理由に、根拠の無い安心感に頼ってしまうのです。
「大手メーカーだから安心していたのに」と憤慨しても、あとの祭りです。
大和ハウスの出来る事は、情報の一切を開示して、話しを中途半端にすることなく、コンプライアンスを徹底する事でしょう。さすが大手、顧客に一切迷惑をかける事無く、事態を納めたと世間に認知させる事でしょう。信頼回復は今後の大和ハウスの出方に掛かっています。