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福味健治

建築主の思いを形にする注文住宅の専門家

福味健治(ふくみけんじ) / 一級建築士

岡田一級建築士事務所

コラム

建設費が高騰しています。

2018年12月26日

テーマ:【カフェテラス】

コラムカテゴリ:住宅・建物

今も尾を引く、地震と台風の影響


以前、鉄骨工事に必要な、ハイテンションボルトが無いと云う、コラムを書きましたが、建設業界における、品不足・人不足は拡大の一途を辿っています。大阪北部地震が発生して以降、屋根工事に関わる業者さんが仕事に追われています。瓦屋・板金屋・防水屋と云った業種です。8月時点で、発注しても4~5ケ月待ちと云った状態でしたが、9月の台風被害を受け、現在でも、今頼めば来年の6月以降との返事が返ってきます。
それも、不眠不休で働いて追い付かない工事に頭を抱えている状態だとの事です。
当然ながら、職人の手間代が高騰しています。また、材料も品不足で、在庫が無い製品が多く見受けられます。

ダイライトが無い

大建工業のダイライトがありません。生産調整なのか、原料が不足しているのか分かりませんが、在庫を抱えている資材業者は殆どありません。ダイライトは、構造用合板より強度が高く、耐震改修等に用いられる合板です。大阪北部地震以降補強工事等に多く用いられたと、推測は出来ますが、いざと云う時に、材料が無いと云うのは、メーカーも儲けを損ねていますし、需要者も困ってる訳ですから何とかして欲しいものです。

解体業者がいない

地震や台風で被災した家屋でも、人が住んでいれば補修復旧となるのですが、空き家の場合、解体して更地にと考えている方も多い様です。その為、解体業者が引っ張りだこで、解体するもの3ケ月待ちの状態です。

今から動かないと来年中に家は建たない

来年に家をとお考えの方は、今から準備しないと間に合いません。台風と地震の騒ぎが収まれば、落ち着くと考えるのは間違いで、来年以降は東京オリンピックの追い込み作業で、建材や職人が東京に引っ張られ、大阪が手薄になります。
東日本大震災の時も経験しましたが、職人は殆ど東北に行ってしまい、大阪に残っているのは、東北まで行かなくても大阪で十分な仕事のある、腕の良い(値段の高い)職人か、または、箸にも棒にも引っ掛からない様な、腕の悪い職人だけだった、と云った事態が予想されています。
東京オリンピックの追い込み工事がひと段落しても、今度は大阪万博に人手を取られます。近い将来にとお考えの方は、2025年以降の遠い将来を見据えるか、又は今すぐ手を打つのが得策です。

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福味健治(岡田一級建築士事務所)

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