ホールダウン金物の必要性

福味健治

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テーマ:住宅建築工事実況中継(只今工事中!!)

木造住宅の倒壊は土台から柱が抜け落ちる処から始まる

木造住宅は柱で地震力に抵抗しているのではありません。壁と云う面で地震に抵抗しています。かといって、壁だけを重視して柱に何もしないと云うのも早計です。柱は壁を構成する一部と考えるのが正しいのです。土台から、柱が抜けてしまうと壁面そのものが壊れてしまうのです。

地震の時、柱には大きな引き抜き力が働きます。構造計算を行えば、どの柱にどれだけの引き抜き力が働くか、全て把握出来ます。その柱一本一本に引き抜き力に抵抗する金物補強をする必要があるのです。法律で認められている簡単な筋交い計算だけでは、どの柱にどれだけ引き抜き力が働いているか確認出来ません。N値計算と云う補強金物を算定する方法もありますが、これも簡易計算で、柱にどれだけの引き抜き力が働いているのか分かりません。
構造計算をしっかりと行って、柱ごとに適切な補強金物を配置する事が重要になるのです。

土台が持たない場合もある

壁面の変形を防ぐために、柱と土台を確実に結合させるのですが、柱の引き抜き力が大きい場合、土台が折れてしまう場合もあります。柱には木造住宅の二階建て程度であれば、最大35KN(約3.5ton)の引き抜き力が働きます。そのような場合では土台が折れてしまいますので、基礎と柱を直接結ぶホールダウンアンカーを基礎に埋設して、土台に負担を掛けない様にします。


ホールダウンアンカーには、引き抜き強度により、何種類かあり、それぞれの強さに合わせてホールダウンアンカーを選定します。

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福味健治(一級建築士)

岡田一級建築士事務所

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