ホールダウン金物の必要性
維持管理を楽にするために
下の写真は基礎に埋め込んだ、設備配管を通すためのスリーブです。通称、鞘管(さやかん)と云います。基礎には、排水管を通す穴が何か所も開きますが、一般的な家では、排水管そのものを埋め込んでしまう工事が、当たり前の様に行われています。
長期優良住宅や、住宅性能表示制度を活用していない住宅は、殆ど排水管そのものを基礎に埋設しています。普通に使用している分にはそれでも良いのですが、地震等で排水管が破損した場合や、熱い油を流してしまって管が変形した場合には、取り換えが必要になります。排水管を基礎に埋め込んでしまうと、取り換えの際に基礎を割らないと取り替えが出来なくなります。基礎を割ると、所定の構造上必要な耐力が得られなくなったり、鉄筋を切断してしまったり、家にとって不都合な事になってしまいます。その為、基礎には、配管を通すスリーブを埋め込み、その中を排水管が通る様にするのです。
上の写真はコンクリート基礎に埋め込んだ鞘管(スリーブ)です。グリーンのテープで養生していますが、テープを外すと基礎の中を貫通して、スリーブが外部にまで達しています。その中を排水管が通りますので、排水管が破損して取り換えが必要になった場合でも容易に取り換えが可能になります。
この、万が一の為の一手間が、将来大きくモノを云います。