古代地図と軟弱地盤
人口地盤の上に建物を乗せて免震させる方法
ネット上で免震で検索すると様々な工法を見つける事が出来ます。その中で地面の中にプラスチックで出来た成形品を並べ、その上に基礎を築き建物を建てる工法を見つけました。
プラスチックの成形品と基礎は一体化しておらず、その界面が免震して建物への地震力を弱めようとするものです。
杭や地盤改良と同じ扱いで基礎より下の地盤を工夫している点から見ると、建築基準法のどの条文にも抵触している様には思えませんが、地震に耐え得る構造と云う同法の趣旨から言うとグレーゾーンの品物です。
つまり建築基準法では想定していない工法で、利用するに際しては建築主事の判断が分かれる工法かと思います。
その効果は?
動画ビデオがありましたので、その効果を検証する事が出来ました。単調な正弦波だけの実験ですので本当の地震に効果があるのか疑問ですが、免震はしている様でした。建物に掛かる重力加速度が半減したと解説していましたが、震度7が震度6弱程度になる性能で、建物の倒壊は免れますが、構造体に被害が出る範疇です。
また、建物が免震すると言う事は、給水管・排水管・ガス管等地中から供給される設備配管が一緒に挙動する訳ではないので、どこかの部分で破断する事を意味します。その事についての対策は何等触れられていません。
結論は?
免震装置として考えるなら、コストパフォーマンスが合わず不十分な工法かと思います。但し、液状化・不同沈下等の対策としては、この工法を採用する事により、保証が付くのであれば良いかと思います。
あくまでも免震効果については付加的な効果で、地盤改良目的で使用するのであればよろしいかと思います。