食博の歩き方
【TVから消えてしまったプロ野球】
プロ野球は視聴率が上がらないのか、最近では地デジ放送は殆どされなくなった。
確かに巷で聞く話しも面白くないと云う声を聴く。そもそも野球が話題に上る事も少なくなっている。
しかし、交流戦をCS放送で見ていて、思い当たるフシを発見した。
プロ野球と云うよりセリーグの試合が面白くないのではないか、極論すればジャイアンツ戦が面白くないのではないだろうか。
【3タテ食らったジャイアンツ】
今年のホークスVSジャイアンツ戦はヤフードームで行われていた。ジャイアンツにしてみればアウェイの球場。しかしそこは全国区のジャイアンツ。ファンは九州にも大勢いてスタンドを満員にしている。
地元ホークスファンも負けじとスタンドで騒いでいる。
しかし、問題は選手たち。
巨人の選手に覇気がない。それがリードされた時ならいざ知らず、試合前から沈滞ムードが漂っているのである。
一方ホークスベンチは試合前から選手たちが騒いでいる。ヒット一本打っただけで派手なガッツポーズがでる。
【プロ選手は何を見せるのか】
勝てば全てが上手くいく。
それは正論で意義を挟む余地はないのだが、プロ選手としてそれが必要充分条件なのだろうか。
負け試合を見るとき、あと一歩の出足が無かった為に取り逃がした打球。あと一球の粘りが無かった為に痛打された投手。そんな悔しい時でも「今度こそは!」の負じ魂を見たいから(見られる気がするから)次の日も球場に足を運び、TVのチャンネルを合わせるのではないだろうか。
この3連戦のジャイアンツの選手には、苦痛の表情しか読み取る事が出来なかった。
プロなんだから一本のヒットくらいで騒ぐのはおかしい。三振を奪ったからと云ってガッツポーズをするのは相手に失礼だ。
そう云う見方もあるだろう。しかしショービジネスに特化したプロレスでその様な態度だったら面白いだろうか。そこまで極端な例を挙げなくても、お金を取って見せるプレイだから、結果を出せなかった時でも次につながる期待感を持たせて欲しいものである。
結果を残しても、残せなかっても全く表情を変えない。そう云う取り澄ました態度からは、「今度こそ!」を想像するのは難しい。
化政文化は元禄文化と異なり派手さを好まない。化政文化の発達した江戸がジャイアンツの本拠地だから、プレイ以外の喜怒哀楽を出すのは疎まれるのかもしれないが、一度は坂本の「熱男コール」を見てみたいものである。
大昔、クロマティーがホームランを打ったあと、観客と一緒になって万歳コールしていたのが懐かしい。