断熱材は省エネに重要ですが、断熱材の良否で全てが決まる訳ではない。
第一種換気には熱交換器を伴う機種が殆どです。
(第一種換気とは→http://mbp-japan.com/osaka/oado/column/27776/)
外気が氷点下になるような冬の寒い日、室温を折角二十数度にまで高めても、一時間に室内の空気の50%を入れ替えるよう法律で定められているのですから、何もしないでいると10度前後に下がってしまう計算です。
第一種換気は、強制的に給気と排気を行うのですから、熱交換器を取り付ける事によって排熱を吸収することが可能になります。細いストロー状の管を給気と排気を交互に並べ、排出する温かい室内の汚れた空気が持っている熱を、外から取り入れる新鮮な冷たい空気に受け渡す事により、熱の損失を防ごうとするものが熱交換器です。
熱交換器には、フィルターを構成する材質により、潜熱換気と顕熱換気に分かれます。
【潜熱換気】
フィルターを透湿性能のある材質を用い、気化してる水分(水蒸気)の持っている熱までも利用しようとする換気方法です。水か気化する際に保有する熱量は大変大きくそれを取り込む事により、放出する熱量の90%程度を回収することが可能になります。また、冬場の過乾燥を防ぎ夏場の除湿機能も果たし適度な湿度調整を自然に行ってくれます。
欠点は、水蒸気よりも小さな粒子も室内に逆流する可能性のあることです。
【顕熱換気】
顕熱換気はフィルターに防水性のある材料を用い、水蒸気の持っている潜熱は無視してそのまま排出してしまう熱交換方式です。その分熱の回収効率は劣りますが、室内の汚れた空気が逆流することはありません。
潜熱換気は、夏に湿潤で冬に乾燥する日本の風土に合っているとされ、顕熱換気は夏に乾燥し、冬に湿潤となるヨーロッパの風土に適していると云われています。