作業服を着た営業マン
台風18号は京都府下に驚異的な降水量を記録して通り過ぎて行きました。被災された皆様お見舞い申し上げます。
淀川の流れを見ても、京都は大阪より上流に位置しますので、京都が浸水するのであれば大阪はもっと酷い事になるのではと思うのですが、淀川堤防や毛馬の閘門のお陰か大阪での被害は耳に入ってきませんでした。京都では観測史上初の出来事だとの事ですが、白河上皇が「鴨川の水、双六の賽、山法師、是ぞ朕が心に従わぬもの」と詠んでいます。今回氾濫したのは桂川ですが、鴨川も昔から暴れ川だったのです。
嵐山の渡月橋付近で桂川の水が溢れ出した映像は衝撃的でしたが、桂川と鴨川の合流する伏見区も相当な被害だった様です。この当たりの平均海抜は13〜14mですので、津波の心配はほぼありませんが、川が合流しますので、今回の様な浸水騒ぎは今後も有りうるかと思います。
今回浸水した地域のもう少し下に下りますと、木津川と合流します。この付近は氾濫原で巨椋池と云う池が調整池の役割を果たしていましたが、治水技術の向上により昭和の始めに干拓されています。
京都と奈良を結ぶ街道沿いにあり、伏見城のすぐ南でもあった為、古来月の名所として親しまれていました。今回の様な災害が発生しない限り、土地のなす意味なんて深く考える事もありませんが、自分が所有するとなれば、その土地だけでなく周囲の状況も重要な判断材料となるものです。