ハウスメーカーと私の家造りの違い
なら町で古民家を借りて、そこでゲストハウスを運営したいと云う相談を受けました。
なら町は奈良県でも人気のある観光スポットで、元興寺を中心に1km四方の町家の並ぶ地区です。近年都市化の並に洗われ、古い民家が取り壊され、今風な町並みに変わろうとしています。奈良市は古い町並みの景観保全が観光資産になると考え、古い景観の保全に助成金を出しています。
依頼の内容を聞いてみると、まだ借りたい民家が具体的にある訳でなく、空家が見つかれば具体的に話しを考えたいと言うものでした。奈良市に何かプラスになる情報は無いか確認に行ったところ、外郭団体が町家バンクを組織していて、民家を貸したい人と民家を借りたい人のつなぎ役をしているとのことでした。早速問い合せたところ、貸主5件に対し借主49件登録されているとのことでした。借主が49件もあって5件余っていると云う事は、現在残っている民家は営業には向かない立地なのでしょう。話し込むうちに自分で探して直接交渉する方が良い様に思えてきました。
そのあと、実際になら町を見てみようと、なら町まで足を延ばしました。新しい家も多くあるのですが、まだまだ古民家も残っています。その多くが小洒落た店に変わっていて、中にはゲストハウスもありました。
この町は、橿原の今井町とはまた違ったカタチで、次の時代に残るだろうなと実感しました。
奈良は京都に比べ、観光スポットの多さで負けています。京都に泊まって奈良は日帰り観光と云うのが定番です。奈良の良さは奈良を拠点に奈良を廻らないと良さが判りません。なら町は奈良の風情を味わうには絶好の条件です。なら町で利用に困っている空家をお持ちの方・そう言う方を知っておられる方。情報をお寄せください。