食博の歩き方
既知の技術を組み合わせて、未知の商品を開発する。
松下幸之助が生きていた頃、日本人が最も得意とする製品開発の手段でした。最近は日本発の新製品が中々出てきません。例を挙げますとi-padの様な製品は日本人が開発するのが最も得意なはずです。異文化を寄せ集め独自の文化を造り上げてきた二千年の歴史が日本にはあります。
携帯電話(既知の技術)とノートパソコン(既知の技術)を合体させれば、i-pad(未知の製品)が誕生するのは、日本人なら当然の発想です。この様な分野の話しは、理工系の学校で専門技術を習う際に必ず教えを受ける発想法です。無から有は生じない。今ある技術の全ては先人の技術の上に成立していると云う事を叩き込まれます。その発想が生まれ難くなったのは、学生の理系離れが原因ではないかと考えています。
先日体調を崩した時、MRIを受診する機会がありました。人間を小さなトンネルの様な処に閉じ込めて電磁場を当てて、体の断層写真を撮る装置です。じっとしているだけで、体を切開することなく体の中の様子が判るのは素晴らしい技術です。とても高価な機械で安いものでも数千万円。高ければ10億円位する製品もあるようで、価格は性能に比例しているようです。
たまたま、その日リフォームの打ち合わせで、浴室を点検する機会があったのですが、その時ふと閃きました。浴室のドアにMRIを仕込めば、毎日の体の変化をチェック出来るなあと。
現在のMRIは金属製のものを体から排除して、検査用の作務衣の様な服に着せ替えさせられます。
風呂に入る際にチェック出来れば、裸で入るのですから、最も検査に適した状態です。
今のMRIはどのメーカーもトンネル状になっていますが、装置をくぐる事さえできれば形状に決まりがある訳ではないでしょう。空港にある、人が通る金属探知機を精密にしな様なイメージになります。
毎日の体の変化に異常があるか無いかの確認だけに特化させれば、10億円もする高価な性能は不要です。また大量に生産出来ればコストダウンも図れます。
人が気付かないうちに病状が進行する癌等の早期発見に役立つのではないでしょうか。そんな装置が車一台買う程度の値段で開発されれば、是非とも家に取り付けたいと購買意欲の沸く製品になりそうな予感がするのですが如何でしょう^^