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福味健治

建築主の思いを形にする注文住宅の専門家

福味健治(ふくみけんじ) / 一級建築士

岡田一級建築士事務所

コラム

迷う人は後悔しない

2013年3月15日

テーマ:【カフェテラス】

コラムカテゴリ:住宅・建物

最近脳科学の本を読む機会が増えています。
人は決断するとき、どう云うメカニズムが働くかとかが、客観的視点から考察されていて非常に興味深い本です。
家造りは迷いの連続です。決める事が多すぎます。但しそれを他人任せにしてしまうと愛着の湧かない、すぐに飽きてしまう家になってしまいます。決める時、人は何故迷うのでしょうか。優劣が決まっている事では迷う事はありません。甲乙つけ難い時に迷うのです。

と云う事は、決めた結果がどっちに転んでもそれなりの成果が上がる事で悩んでいるのです。
代表的な例は、ガスにするかIHにするかと云った選択です。それぞれに長所があり短所があります。迷っていた人はそのどちらの長所・短所も判っているから悩むのです。無知な人が何も考えす衝動買いして失敗したと悔んでいるのを見るから、自分はそうはなりたくないと考えて悩むのです。

気休めではない、脳科学の研究で得られた結果をご紹介します。
甲乙つけ難いAと云う商品とBと云う商品とそれより劣るCと云う商品があったとします。その三つのうち一つを選択してもらう実験ですが、当然Cは除外されます。迷った挙句Aに決めたとします。数日後Aを選択した人に、Bの評価を尋ねると、あれだけ迷っていたにも関わらず、平然とBの短所を整然と述べるそうです。つまり人間の脳は、自己を正当化する奇妙な癖があるのです。自己否定されたくないと云う気持ちを考えれば当たり前の反応かも知れませんが、迷った挙句一方を選択してしまうと他方は欠点ばかり見えてしまう傾向にあるのです。余談ですが、初めから選択しなかったCの評価は全く変わらないそうです。

結論を云いますと迷っている人は後悔しません。何も考えず云われるままに決めた人が後悔するのです。
迷っている方は安心して決断してください。

この記事を書いたプロ

福味健治

建築主の思いを形にする注文住宅の専門家

福味健治(岡田一級建築士事務所)

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