食博の歩き方
ジョギングで見知らぬ街を走る時、息苦しさを紛らわす為良く町並みとか家の外観を眺めながら走ります。
家にはその街に溶け込む様な、落ち着いた家と自己主張するような家があります。はたまた何処へ行っても見かける様な家もあります。
人それぞれ顔の形が違う様に、住まう人の個性に合わせて造られる家が私の理想です。
外観を見ただけで、間取りが何となく判ってしまう家は面白くありません。街にはその街独特の雰囲気があります。良いと思う外観でも全国何処へ持って行っても良いとは限りません。この傾向は田舎に行くほど強くなります。都会の中の住宅は無国籍なデザインでもマッチしますが、田舎で無国籍なデザインの建物を見ると奇異に感じます。無国籍な建物には当然ながら伝統が存在しません。
洋の東西には無関係に伝統のあるもの同士は、妙に似合います。紋付袴に山高帽が良く似合います。普通に考えるとこれは奇異なことです。日本の伝統とイギリスの紳士の伝統が不思議に合います。但しこれがシルクハットだと、オリンピックに良く映るおじさんの様な格好にはなってしまいますが。。。
京町屋にゴシック建築に似合いそうな外灯が取り付けてあっても違和感を感じません。紋付袴と山高帽の関係です。これが蛍光灯の光を放つプラスチック製の外灯だと幾ら単体のデザインが良くても違和感を感じる事になるでしょう。
こんな関係が町並みと家にも存在します。その辺を考えながら概観のデザインを決めていくと大きな失敗はありません。