強風と金属屋根の音鳴り
地震対策を純粋に考えれば免震構造よりも優れている建物はありません。福島第一原発にもしも免震重要棟が無ければ、チェルノブイリ以上の放射能が日本全土を汚染していたでしょう。
耐震構造でも建物の倒壊は防げますが、散乱する部屋の中を整理したり、転倒した家具や設備機器を復旧させるのにどれだけ時間を要したか判りません。
免震住宅の最大のネックは、費用の高さです。良いとは判っていても、いつ発生するか判らない地震に対してそれだけの投資をして、果たして無駄にならないのかと考えると二の足を踏んでしまいます。
では免震装置の何が高いのでしょう?
免震装置は総額で500万円~700万円ほど要します。木造二階建ての建物でも木造三階建ての建物でも基礎の面積が同じであれば、価格は殆ど変りません。その意味からすれば、木造三階建ての家は坪単価が下がって割安感があります。
建物全体の価格が上がれば、免震装置の占める割合が少なくなるのは当然ですが、抜本的に価格を下げる方法があります。免震装置の価格は、装置本体よりも基礎や構造架台、及び導入費に費用が掛かります。導入費は免震装置を設置出来る資格を得る為に、課されている研修費やロイヤリティーで、施工者が免震装置を導入する初回のみに掛かる費用で、約100万円ほど要します。この価格は本来、施工者の資格の為の費用ですので、建築主が負担すべき費用ではありません。しかし施工者は、初回導入に際しこの費用も見積りに計上している例が見られます。建築主の防衛策として免震住宅の経験のある施工者を選定する事でしょう。
基礎も従来の木造住宅と比較すれば、50万円ほど上がりますが、これも材料単価から価格を見直せば50万円も上がる要素はありません。何も特殊な工法を用いていないので、基礎業者が免震住宅の基礎を経験しているか初めてなのかの差でしかありません。
鋼製架台もコストダウンさせる方法があります。鋼製架台は溶融亜鉛メッキを施しますので、その処理代が価格の1/3を占めます。鋼製架台の鉄骨量を減らせばメッキ費用も抑えられます。具体的には大引き等木製の材料で賄える箇所は木製の構造材を多用することです。
導入費100万円・基礎50万円・鋼製架台50万円を差し引けば免震装置は300~500万円で可能となります。また、JHLでは免震住宅も「地域型住宅ブランド化事業」の中に取り込んでいますので、助成金100万円を差し引けば、200~400万円の差額となります。
耐震構造に比べ、免震構造は上部構造費用を抑えられますのでその差はもっと縮まります。
予算は無いけど、免震住宅に興味のある方は、お気軽にお問い合わせ下さい。
【JHLとは?】
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