galとカインと震度とマグンチュード

福味健治

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テーマ:【免震住宅・地震対策】

ガル(gal, 記号:Gal)は、CGS単位系における加速度の単位である。その名前は、ガリレオ・ガリレイにちなむもので、単位名をガリレオ(galileo)としている地域もある。
1ガルは、1秒(s)に1センチメートル毎秒(cm/s)の加速度の大きさと定義されている。すなわちガルは「センチメートル毎秒毎秒」(cm/s2)と書き表すことができる。国際単位系(SI)における加速度の単位はメートル毎秒毎秒(m/s2)であり、1 Gal = 0.01 m/s2 となる。
地球表面における重力加速度はおよそ981ガルである。
世界最大の地震による加速度は、岩手・宮城内陸地震(2008年6月14日)の際に岩手県一関市厳美町祭畤で観測した4022ガルである。
以上ウィキペディアよりの抜粋です。

地表面における重力加速度を1Gと表現し、1G=981galと表せます。阪神大震災の最大重力加速度は880galでした。これは0.9galに相当します。つまり瞬間的にではありますが、建物を殆ど垂直な断崖絶壁の壁に横向きに建てたのと、同じ位の横向きの力が働いた事を表しています。
ただ、瞬発的な加速度を示す単位ですので、galだけで地震の強さを表現出来ません。

1秒間にどれだけ移動したかを示す記号が必要になります。それがカイン(Cain)です。
1秒間に1cm移動すれば1カイン(cm/s)で表記されます。
100カインを越えれば大地震と云えます。200galの重力加速度が1秒続けば200カインとなり、巨大地震となりますが、880galの地震でも0.01秒しか続かなければ8.8カインとなり大きい地震とは云えません。

Galとカインを勘案して、体感的に気象庁が発表しているのが震度階です。
ですので、阪神大震災では880galを記録し、気象庁が震度7を発表しましたが、880galが震度7を指すとは限りません。ちなみに気象庁が発表する震度階は単位のない抽象的な表現であるため、構造設計に用いる事が出来ません。そのためgalを用いて安全を確認しています。経験的に関東大震災(震度6)に耐えられる強度(400gal)が建築基準法の最低基準となっています。

この他に地震そのものの強さを示すマグニチュードがあります。
マグニチュードは対数グラフで表され、マグニチュードが2増えるとエネルギーは1000倍になることを意味します。但しマグニチュードが大きくても、震源域から離れれば離れるほど震度階の値は小さくなります。

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福味健治(一級建築士)

岡田一級建築士事務所

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