健康保険の被扶養者について

鈴木圭史

鈴木圭史

テーマ:社会保険

国民年金の第2号被保険者(会社で社会保険に入っている者)の配偶者・子等は、健康保険の被扶養者となることができ、病気、けが、死亡、出産について保険の給付を受けることができます。
<被扶養者の条件>
・被扶養者の範囲を満たすもの
・被保険者に主として生計を維持されているもの
・収入要件を満たしていること

<被扶養者の範囲>
1.被保険者と同居の必要がない者
直系尊属(父母、祖父母等)、配偶者、子、孫、兄弟姉妹、事実上婚姻関係と同様の事情にある者
2.被保険者と同居が必要な者
 1以外の3親等内の親族(叔父・叔母、めい等)、事実上婚姻関係にある者の父母及び子
*事実上婚姻関係にある者の祖父母・孫は被扶養者には含まれません

<被扶養者の収入の要件>
① 年間の収入(1/1~12/31)の見込み額が130万円未満(月額108,333円以下)であること(60歳以上または障害者の場合は180万円未満)
② 同一世帯の場合、認定対象者の年収が原則被保険者の年間収入の2分の1未満であること。同一世帯に属していない場合、認定対象者の年収が、被保険者からの仕送りによる収入額より少ないこと。

①に年間の収入130万円未満とありますが、過去ではなく未来の見込み額で計算されます。なので、その年の収入が既に130万円を超えていても、年の途中で仕事をやめた場合、②の要件を満たせば扶養に入ることができます。

*被保険者の収入には給与所得以外にも、不動産収入、年金収入、雇用保険の失業給付なども含まれます
*75歳以上の方及び一定の障害があると認定された65歳以上の方は後期高齢者医療制度に加入になるので、健康保険の被扶養者から外れます。(認定を受けられる障害の程度は、障害年金1~2級を受けている方、精神障害者手帳1~2級をお持ちの方等)

扶養に入ることで、本来加入すべき国民健康保険の保険料(配偶者の場合、国民年金保険の保険料も)がかからないというメリットがあります。平成30年10月1日以降に「健康保険被扶養者(異動)届」を提出する際、被扶養者の「続柄が確認できるもの」「収入の確認ができるもの」「仕送りの事実が確認できる書類」(戸籍謄本、課税証明書、通帳の写し等)等が必要となりました(省略できる場合もあります)。会社から求められた場合は、提出しましょう。

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鈴木圭史
専門家

鈴木圭史(特定社会保険労務士)

ドラフト労務管理事務所

社労士として20年以上の経験を誇り、労務相談から発展した、労務リスクの回避につながる労務監査を推進。IPOやM&A支援でも実績があります。「船員の働き方改革」に対応する海事代理士業も。

鈴木圭史プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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