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残業代請求は過去2年分→5年分になる?

2017年10月30日 公開 / 2018年10月5日更新

テーマ:労働基準法関連

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 退職 手続き退職金制度 導入

 民法が改正され、債権の消滅時効の規定が整理されることになりました。現在は「飲食代は1年」「診療代、工事の請負代金は3年」など職業別にさまざまな短期消滅時効が定められていますが、これが廃止され、改正後は原則5年に統一されます。
 賃金債権についても消滅時効があります。現行の民法の短期消滅時効では「1年」と非常に短く労働者の保護に十分とはいえなかったため、労働基準法で「賃金は2年、退職金は5年」と民法を上回る消滅時効が定められており、労働基準法の方が優先されます。
 しかし今回の民法改正によって消滅時効がすべて「5年」になるのに、賃金の消滅時効は労働基準法により「2年」のままという逆転現象が起きてしまいます。そのため厚生労働省では、労働基準法の見直しを検討することになりました。
 訴訟により不払い残業代の請求がおこなわれる場合、過去2年分の残業代が請求されますが、今後、賃金の消滅時効が「2年→5年」に変更された場合は、これが過去5年分の請求になるということです。

この記事を書いたプロ

鈴木圭史

労務相談の専門家

鈴木圭史(ドラフト労務管理事務所)

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