年金の受給資格が25年→10年に短縮

鈴木圭史

鈴木圭史

テーマ:社会保険

 法律が改正され、老齢年金の加入期間(受給資格期間※)が25年から10年に短縮されることになりました。
 今までは、受給資格期間が25年に満たない場合、老齢年金を1円も受け取ることはできませんでした。高齢の従業員を新たに雇う時に「どうせ年金をもうらのは無理だから社会保険に加入したくない」と言われて困った経験のある企業も多いでしょう。
 今回の改正により、このような期間不足で無年金の人も受給資格期間が10年以上あれば年金を受給できるようになります。未納が多く10年に満たないという場合でも、過去5年分までならさかのぼって国民年金保険料を納付できます(平成30年9月までの時限措置)。
 改正法は今年(平成29年)の8月から施行され、9月分の年金(初回の支払いは10月)から適用されます。
 新たに受給資格を得た人には通知が郵送される予定です。なお、初めて年金を受給するときは、年金事務所に裁定請求書を提出する必要があります。

※保険料納付済期間、保険料免除期間、合算対象期間の合計期間をいいます。

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鈴木圭史
専門家

鈴木圭史(特定社会保険労務士)

ドラフト労務管理事務所

社労士として20年以上の経験を誇り、労務相談から発展した、労務リスクの回避につながる労務監査を推進。IPOやM&A支援でも実績があります。「船員の働き方改革」に対応する海事代理士業も。

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